エルダー2019年12月号
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特集70歳雇用 先進企業はこうしているエルダー1760歳定年以降は上限なく再雇用長く働いてもらうことが基本ビジネスウェアを中心としたアパレル商品の開発・販売を行うはるやま商事株式会社は、1955(昭和30)年、岡山県玉野市に洋服専門店として創業。1974年に株式会社関西地区はるやまチェーンを設立し、紳士服専門店「はるやま」のチェーン展開を開始した。現在は、「はるやま」に加え、20~30代向けビジネスウェアを中心とした都市型店舗「P.S.FA(ピー・エス・エフエー)」、大きいサイズの専門店「フォーエル」の3業態を中心として、全国で464店舗を運営している。「より良いものをより安く」の創業理念のもと、付加価値の高い商品の開発を行っており、近年は、紳士服だけでなくレディース商品の展開にも力を入れている。2017(平成29)年に持株会社体制へ移行し、持株会社である株式会社はるやまホールディングスのもと、はるやま商事株式会社(同年新設)を中心とする各グループ会社が事業を展開している。嘱託社員を含むグループ従業員数は約1500人。パート・アルバイトを含めると、3000人以上に上る。同社は、創業当時から、シニア社員の働く意欲を尊重し、その活躍を後押ししてきた。はるやまホールディングスマーケティング部の横山健一郎部長は、「従業員に長く働いてもらうことが基本です。創業者は、20年以上前から、折に触れてそう話していました。二代目である現社長も同じ考え方であり、従業員を大切にする風土が受け継がれています。また仕事ぶりや業績についても、現在勤めているシニア社員は、期待以上の高いパフォーマンスを発揮して活躍しています」と満足気に語る。同社の定年は60歳。その後は、1年ごとの契約更新で嘱託社員として再雇用するが、雇用年齢の上限は設けておらず、毎年本人と面談をして、働き方や働く条件、いつまで働くのかを個別に話し合って決めていく。現在の最高齢者は、パートタイマーとして働く75歳の女性。男性の最高齢者は71歳の嘱託社員で、2人とも店舗の企業事例260歳以降は1年単位で上限なく再雇用年齢を重ねても活躍できる組織株式会社はるやまホールディングス(岡山県岡山市)定年60歳・雇用年齢上限なし※ 取材にご対応いただいた方の役職は2019年10月末時点のものマーケティング部の横山健一郎部長

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