エルダー2019年12月号
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高齢者の現場企業プロフィール2019.1234第91回大分県大分県は「アジアの玄関口」である九州の北東部に位置し、北側は周す防おう灘なだ、東側は伊予灘、豊ぶん後ご水道に面しています。海や山などの豊かな自然と、温暖な気候に恵まれ、そのなかで育まれた新鮮で安全な「関アジ・関サバ」、「豊ぶん後ご牛ぎゅう」などのブランド食材をはじめ、カボスやシイタケなど四季折々の食材も豊富です。久く住じゅう高原やタデ原湿原などの美しい山並み、城下町の風情を残す天てん領りょう日ひ田たの豆まめ田だ町まちや杵き築つき、また宇う佐さ神宮や国宝の臼うす杵き石せき仏ぶつなど、歴史文化資源にも富んでいます。そして、なんといっても「おんせん県おおいた」。県内全域に広がる温泉は泉質に恵まれており、源泉数、湧出量ともに日本一で、別府温泉や由ゆ布ふ院いん温泉に多くの観光客が訪れます。2019(令和元)年の秋にはラグビーワールドカップが開催され、国内外から訪れたサポーターで賑わいました。同県には、鉄鋼、石油化学、自動車、半導体など、さまざまな業種の企業がバランスよく立地しています。県中部の大分市は国内有数の製鉄所と石油化学コンビナートを備えた臨海工業地帯を擁ようし、県北部の中津市、宇佐市、豊後高田市は自動車産業などの第二次産業が盛んで、就業者の割合は22・3%を占めています。概して、地場企業と進出企業が共生・発展する産業集積が進み、製造品出荷額等は九州第2位となっています。当機構の大分支部高齢・障害者業務課の西本千ち景かげ課長は「県内の従業員31人以上の事業所を対象とした高年齢者雇用状況報告(大分労働局・2018年6月1日現在)では、『66歳以上働ける制度のある企業』、『70歳以上働ける制度のある企業』がいずれも全国2位と、高齢者雇用について先進食品加工の現場を支える働く意欲にあふれる高齢従業員くにみ農産加工有限会社(大分県国くに東さき市)2017年に竣工した第二工場▶創業 1981(昭和56)年▶業種 農産物の冷凍乾燥加工事業▶従業員数 79人(60歳以上男女内訳) 男性(12人)、女性(11人)(年齢内訳) 60~64歳 15人 (19.0%) 65~69歳 4人 (5.1%) 70歳以上 4人 (5.1%)▶定年・継続雇用制度定年60歳、65歳まで希望者全員を再雇用。非正規従業員は75歳まで希望者全員を再雇用する大分県このコーナーでは、都道府県ごとに、当機構の65歳超雇用推進プランナー※1(以下「プランナー」)の協力を得て、高齢者雇用に理解のある経営者や人事・労務担当者、そして活き活きと働く高齢者本人の声を紹介します。※1  65歳超雇用推進プランナー……当機構では、高年齢者雇用アドバイザーのうち経験豊富な方を65歳超雇用推進プランナーとして委嘱し、事業主に対し、65歳を超えた継続雇用延長・65歳以上への定年引上げなどにかかわる具体的な制度改善提案を中心とした相談・援助を行っています

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