エルダー2019年12月号
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エルダー61先代への感謝を忘れず鎌倉随一の木地を揃える古都、鎌倉。話題の飲食店や、土産物屋が軒を連ね、参詣客はもちろんのこと、多くの観光客で一年中にぎわっている小町通り。鎌倉彫を天職とし、紺こん綬じゅ褒章も受章した名匠、木内翠すい岳がく氏が興した店、「一翠堂」はその一角にある。店に一歩入ると「木き地じの壁」。まだ彫りも塗りもされていない木製の漆器の原型となる木地が、壁一面を埋めつくしている。長女の小夜子さんは、女子美鎌かま倉くら彫ぼり作家木き内うち小さ夜よ子こさん(72歳)いまの暮伝統の技とモダンデザインらしに寄り添う椿の文様と菱形の幾何学パターンを合わせた、ユニークな和モダンデザインの角皿は一翠堂二代目木内小夜子さん作(左)。唐草文様の鉢は三代目史子さん作(右)

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