エルダー2019年12月号
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脳力アップトレーニング!働くための篠原菊紀(しのはら・きくのり)1960(昭和35)年、長野県生まれ。公立諏訪東京理科大学医療介護健康工学部門長。健康教育、脳科学が専門。脳計測器多チャンネルNIRSを使って、脳活動を調べている。『中高年のための脳トレーニング』(NHK出版)など著書多数。2019.1264【問題の答え】目標5分第31回ある漢字が分割されています。散らばったパーツを組み合わせて、元の漢字が何かを当ててください。その際、書き出したりせずに、できるだけ頭のなかでジグソーパズルを組み立てるように解いてみてください。漢字ジグソーパズル今回は漢字を使って空間認知力を鍛えます。頭のなかで漢字のパーツを組み合わせて、元の漢字を推測しましょう。漢字力アップにもつながります。①賀 ②農 ③湯 ④境 ⑤移 ⑥望 ⑦以 ⑧職人が視覚から得た信号は、まず後頭葉で処理され、前頭葉に向かって送られていくのですが、それにはおおむね2通りのルートがあります。一つは、側頭葉を通って前頭葉に上がるルートです。これは「WHAT(なに)ルート」といい、いま見たものは何なのか、という認識や言語的な分析を行います。もう一つは、頭頂葉に上がって前頭葉に入るルートです。これは「WHERE(どこ)ルート」といい、物の位置関係の把握や、映像・画像の処理を行います。前頭葉は、この二つの経路を通って集められた「なに」と「どこ」の情報を記憶し、統合して答えを出すという、脳全体の司令塔のような役割を果たしています。残念ながら、前頭葉は老化にともない、最も衰えやすい部位ですので、この二つのルートを使って、脳のさまざまな機能を幅広く鍛えることが大切になってきます。今回の脳トレは、図形+漢字の問題であり、図形でWHEREルートを、漢字でWHATルートを使って脳を刺激します。一石二鳥のお得な脳トレにチャレンジしましょう。WHAT(なに)ルートとWHERE(どこ)ルート①解答②解答③解答④解答⑤解答⑥解答⑦解答⑧解答

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