エルダー2020年1月号
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熱意に心を動かされて多世代がかかわる保育園にいさつができる子になるように接することを心がけています。子どもたちが大人になったとき、この児童クラブに来ていてよかったな、と思い出してもらえたらうれしいですね」と石黒さん。定年退職後、シルバー人材センターが開催した保育補助の研修会に参加したことと、以前にスポーツクラブで塩満理事長に運動を指導していたという縁が重なり、喜んで入職したといいます。また、同法人の福利厚生として、職員や保護者の希望者を対象に、週1回エアロビクスを指導していて、10人ほどが受講しています。「おかげさまで、楽しく健康的な毎日です。これからもがんばります」と笑顔で話してくれました。佐藤えり子さん(59歳)は、保育士であり、同法人が2019年4月から指定管理者となっている門川町子育て人づくりセンターひだまりハウスに週5日、9時から18時まで勤務し、同センター長として運営に注力しています。佐藤さんは昨年まで門川町職員で、同センターの立ち上げからたずさわり、2012年2月の開所以降も、同センターの仕事を担当していました。塩満理事長は「当法人が指定管理者になると決まった際、今後も同じ先生にいらしていただくことが、センターの利用者にとって心強いことと考え、甲斐さんから話をしてもらいました」と振り返ります。佐藤さんは熟慮の末、門川町を定年より1年早く退職し、つくしんぼ福祉会に入職しました。「子育て支援に対する塩満理事長の熱意と、理事長を尊敬されている甲斐さんの熱心な働きかけに心を動かされました」と佐藤さん。同センターでは現在、9人の職員のうち5人がスキル、思いを持って仕事に取り組んでいます。子育て支援の拠点となるセンターなので、役割を果たしつつ、保護者の方々もホッとできる場所であることを目ざします」と話しました。黒木プランナーは、同法人の高齢者雇用を、「積み上げてきた経験を、本人と法人の双方にとって最善のかたちで活かしています。塩満理事長にはベテランの方々の力を引き出す力があると感心しました」と評しています。塩満理事長は、「さまざまな年代や地域の方々にかかわってもらい、この保育園にかかわることで幸せを感じられる、そういう場所にしていきたい」とこれからの抱負を語りました。 (取材・増山美智子)60歳以上で、「みなさん、保育士としての経験といつも元気に子どもたちと接している石黒スミ子さん門川町子育て人づくりセンターで子どもたちに紙芝居を見せる、佐藤えり子さん37エルダー

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