エルダー2020年2月号
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高齢者の現場企業プロフィール2020.236第93回鹿児島県鹿児島県は九州の南端に位置し、南北600㎞におよぶ広大な県土を有しています。薩摩半島と大おお隅すみ半島に挟まれた錦きん江こう湾には、いまも火山活動が続く鹿児島県のシンボル、桜島があり、南西部には特異な生態系と優れた自然景観により日本初の世界自然遺産として登録された屋久島のほか、いくつもの小さな島々が点在。ほかにも変化に富む長い海岸線や、源泉数全国第2位を誇る温泉、温暖な気候と海の恵みをもたらしている黒潮など、豊かな自然に恵まれています。当機構の鹿児島支部高齢・障害者業務課の大おお城しろ耕二郎課長は、「鹿児島県は畜産業、農業、漁業が盛んな全国有数の第一次産業立県です。第一次産業の就業者割合は9・5%と全国平均の4・0%を大きく超えています※2。近年は黒牛・黒豚・黒さつま鶏を三大黒ブランドとして売出し中です。2017(平成29)年開催の第11回全国和牛能力共進会では、団体部門で鹿児島県が日本一に輝きました。また、医療・福祉の就業者比率も全国1位(就業者割合16・9%)と高い県です※2。これは10万人あたりの病院数が全国で2番目に多いためです」と説明します。今回は、同支部で活躍するプランナー・西村和かず人とさんの案内で「社会福祉法人更生会」を訪れました。総合的な福祉の充実・発展に努める社会福祉法人更生会は、創設者である医師の中村佐さ吉きち氏が1971(昭和46)年に設立。翌年の1972年に知的障害者更生施設として榎えのき山やま学園を開設しました。以来、障害者・高齢者福祉事業前職の経験や趣味を活かし、知的障害者と高齢者の生活支援を行う社会福祉法人更生会(鹿児島県南九州市)法人本部▶創業 1971(昭和46)年▶業種  障害者福祉事業、高齢者福祉事業▶従業員数 330人(60歳以上男女内訳) 男性(58人)、女性(81人)(年齢内訳) 60~64歳 36人 (10.9%) 65~69歳 56人 (17.0%) 70歳以上 47人 (14.2%)▶定年・継続雇用制度定年65歳。希望者全員を70歳まで再雇用する鹿児島県※1  65歳超雇用推進プランナー……当機構では、高年齢者雇用アドバイザーのうち経験豊富な方を65歳超雇用推進プランナーとして委嘱し、事業主に対し、65歳を超えた継続雇用延長・65歳以上への定年引上げなどにかかわる具体的な制度改善提案を中心とした相談・援助を行っています※2 平成27年国勢調査よりこのコーナーでは、都道府県ごとに、当機構の65歳超雇用推進プランナー※1(以下「プランナー」)の協力を得て、高齢者雇用に理解のある経営者や人事・労務担当者、そして活き活きと働く高齢者本人の声を紹介します。

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