エルダー2020年2月号
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エルダー61だれも使わない自然素材ももったいないから使ってみる東京都練馬区石しゃくじい神井台だいの閑静な住宅地に、看板もない工房がある。しかし、一歩入ると、部屋いっぱいに大きな木製のはた織り機。コルク敷きの床に、二重サッシの窓は、音が響かない防音仕様だ。棚には白い生糸や、草木で染めた色とりどりの糸、研究ノート、美術書や資料が並んでいる。この染織工房の主あるじ、小熊素子さんは木の枝を折り、染色の材料を準備していた。染織職人小お熊ぐま素もと子こさん(70歳)労をいとありのままの自然をいかすわず自由を忘れず大判のストール「きびたま えまき」(左)と、紐で留める烏帽子「きびたま えぼし」(右)。暖かく、野趣があり洋装にも和装にも合う

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