エルダー2020年4月号
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2020.48員を3グループに分け、職場の状況や職業生活への満足度と定着意識との関係を見ていきます。三つのグループは、①現在勤務している会社に定年まで勤務するつもりであり、さらに定年後も現勤務先で働き続けたいと考えている「定着コア層」(1034人)、②現在勤務している会社に定年まで勤務するつもりであるが、定年後も現勤務先で働き続けたいとは考えていない「現役定着層」(806人)、③現在勤務している会社に定年まで勤務するつもりはない、または、定年まで勤務するかどうかわからない、決めていないという「流動層」(1520人)です。勤務先企業への定着意識の強さから見ると、①≫②≫③ということになります。企業への定着意識と、勤務先の状況や自分の職業生活などに対する認識との間にはどのような傾向が見られるでしょうか。ベテラン人材の定着・安定確保に向けた課題を探るという観点からも、定着意識の背景を考えていきたいと思います。定着意識と職業生活満足度とのかかわり調査では、「現在の自分の仕事や働き方」(個人の状況)と、「勤務先の人事制度や働きやすさ」(職場の状況)という二つの方向から、満足度・評価度をたずねました。これらの設問への回答図表1 定年までの就業継続意向(年齢階級別)0102030405060708090100%40~44歳n=81145~49歳n=96750~54歳n=98755~59歳n=59540~44歳n=93145~49歳n=93550~54歳n=97255~59歳n=988現在勤務している会社に定年まで勤務するつもり現在勤務している会社に定年まで勤務するつもりはないわからない、決めていない女 性男 性45.145.112.812.842.042.048.948.99.49.441.741.759.159.19.49.431.531.570.370.37.47.422.422.451.051.012.612.636.436.452.352.310.810.836.936.959.659.611.111.129.329.370.970.98.28.221.021.0図表2 自分の現在の仕事や働き方に対する肯定的評価の割合n=定着コア層1034、現役定着層806、流動層152001020304050607080%仕事内容定着コア層現役定着層流 動 層賃金水準定着コア層現役定着層流 動 層労働時間、休暇定着コア層現役定着層流 動 層研修、能力開発の機会定着コア層現役定着層流 動 層自分に対する人事評価定着コア層現役定着層流 動 層職場で期待されている役割、ポスト定着コア層現役定着層流 動 層福利厚生定着コア層現役定着層流 動 層職場の人間関係定着コア層現役定着層流 動 層仕事のやりがい定着コア層現役定着層流 動 層現在の仕事を総合してみて定着コア層現役定着層流 動 層満足おおむね満足

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