エルダー2020年4月号
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特集中高年期の女性社員の仕事意識と企業の支援エルダー13「定年女子」が増加中!中高年期の女性のキャリア支援に着目金崎 これからは、均等法世代が続々と定年を迎えます。あたり前に男女一緒に育ってきた世代が定年になり、女性の定年の問題も重要になっていくでしょう。定年に到達する女性の人数は、まだ男性の半分弱ですが、定年到達者のうち継続雇用される人の割合は、男性よりも女性のほうがわずかながら高く、高齢期に働き続けたい女性は大勢います。 そこで本日は、独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構が実施した、「中高年社員のキャリア設計と高齢期の展望に関するWEB調査」の調査結果(7〜12頁参照)などを交えながら、高齢者雇用、そして女性活躍推進でも先進的な取組みを行っている、損害保険ジャパン株式会社(以下、「損保ジャパン」)の吉池玲子さん、株式会社ポーラの佐藤幸子さん、松場裕子さんに、これからの中高年期の女性の活躍支援などについてお話をうかがっていきたいと思います。 初めに、今回の調査結果のなかで特に興味深い点をご紹介します。 女性社員の定着意識を①定年まで働き、継続雇用もされたいという方(定着コア層)、②定年まではその会社で働きたいが、継続雇用は希望しないという方(現役定着層)、③定年までいるかどうかわからない、あるいは転職したいという方(流動層)の3グループに分けて見ると、それぞれの定着意識に、先輩社員の状況が色濃く反映される結果となりました。 ①定着コア層は、勤務先に女性の正社員が定年後も働いているケースが多く、②現役定着層では、定年で辞める人が多い。③流動層では、これまで定年に達する女性社員がいなかったか、定年前に辞める人が多いという傾向が出ています。定着意識によって職場の先輩への評価も違っていて、①定着コア層は、先輩の姿を比較的ポジティブにとらえていました。座談会 男女雇用機会均等法施行後に入社した均等法世代が中高年期を迎えつつあるなか、中高年期の女性へのキャリア支援はどう行っていくべきだろうか。 ここでは、女性活躍支援、高齢者活躍支援の双方の面で先進的な取組みをしている損害保険ジャパン株式会社と株式会社ポーラの女性人事担当者を迎え、自社の施策についてご紹介いただくとともに、人事担当者として、あるいは自らの経験もふまえて、今後に向けた展望をうかがった。司会は、企業のキャリア支援や高齢者雇用に詳しい金崎幸子氏。 文/崎原 誠女性の人事担当者が考える女性が輝き続けるエルダーキャリア ―先進2社に見る 中高年期の女性活躍支援の到達点―キャリアコンサルタント 産業カウンセラーキャリアコンサルタント 産業カウンセラー金かな崎ざき 幸ゆき子こ氏損害保険ジャパン株式会社 人事部ダイバーシティ推進グループ 業務課長人事部ダイバーシティ推進グループ業務課長吉よし池いけ 玲れい子こ氏株式会社ポーラ 経営企画部 CSR・秘書チーム チームリーダーチームリーダー佐藤 幸さち子こ氏松まつ場ば 裕ゆう子こ氏まつばゆうこ株式会社ポーラ 人事戦略部 ヒューマンバリューチーム チームリーダー

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