エルダー2020年4月号
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発刊のご案内エルダー47『45歳からのキャリア研修―まよったら、まずやってみよう』ると60歳以降のことまでは考えられないという傾向もみられます。また、受講年齢にかかわらず、3割強の人が「もっと早く受講したかった」と回答しています。これらのことから、キャリア研修の実施時期の決定にあたっては、40代後半以降、複数回実施することでさらなる効果が期待できること、40代以前を含む階層別研修などにおいて、キャリアについて考える要素を含めることなどを検討するとよいことがうかがえます。◆定年年齢が上がるほど研修効果が高まる65歳までの雇用確保措置が義務づけられているとはいえ、定年廃止や定年延長、定年後再雇用制度など、その制度はさまざまです。そこで、キャリア研修と制度の関係について分析すると、定年年齢が高いほど研修効果が高いことがわかりました。また、継続雇用制度で働ける上限年齢と研修効果についてみてみると、65歳までより、上限年齢が66歳以上の方が研修効果が高くなっています。もちろん、定年60歳、継続雇用制度の上限年齢65歳であっても、キャリア研修の効果はみられますので、すぐに雇用の上限年齢を延長できないという場合でも、キャリア研修を実施する意味は十分にあります。◆ 研修効果を高める上司とのディスカッション研修の効果別に回答者を四つのグループ(「高効果」、「効果あり」、「低効果」、「効果なし」)に分けて分析したところ、高効果グループでは、5割の人が、研修後に上司と研修内容について話し合っていることがわかりました。一方で、研修効果が低いグループほど、上司とのディスカッションがなかったと回答しており、研修受講後にキャリアについて上司とディスカッションすることで、効果が高まることが期待されます。研修担当者に伝えたい「まよったら、まずやってみよう」本冊子では、上記のように研修の効果についてさまざまな視点から分析しているほか、実施方法や研修時間、研修後のフォローアップなどについても調査しており、研修制度を設計するうえでも参考になる情報を多数掲載しています。また、今回の調査では、研修時間が長いほどよい、というわけではなく、キャリアについて考えることを主目的とした研修でなくとも、効果があることなどもわかりました。研修を実施するとなると、たいへんなこともあると思いますが、「まよったら、まずやってみよう」の姿勢で臨んでみてはいかがでしょうか。発刊のご案内『45歳からのキャリア研修―まよったら、まずやってみよう』▲ 図表を豊富に用いて、キャリア研修の効果などについてわかりやすく解説 『45歳からのキャリア研修―まよったら、まずやってみよう』は、当機構のホームページから無料でダウンロードできます。 ぜひご覧ください。https://www.jeed.or.jp/elderly/data/pamphlet_company70/q2k4vk000002 qbi0-att/q2k4vk000002rip6.pdfJEED 45歳からのキャリア研修検索

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