エルダー2020年6月号
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2020.618内容の選択講座に分かれ、それぞれ「時代を知る」、「自分を知る」、「心と体を作る」という高齢者に役立つ三つのテーマに分けて構成している。さまざまな経験・知見を持った高齢者が集っていることから、塾生主導のサークル活動や、塾生同士の交流会を目的としたイベントもあり、学ぶだけではなく楽しみながらネットワークを広げることができる。「東京セカンドキャリア塾に入塾する人は、いますぐ働きたいというよりも、これから就職を含めた多様な選択肢を考えていきたいという人たちです。社会に再び出る前の学び直しであったり、新しい仲間探しといった目的を持って入塾しています」(西川課長)少数ではあるが、就業しながら通塾している高齢者もいるそうだ。2018年度の第一期生には322人の応募があり、そのうち115人が受講。高齢者が社会で継続的に活躍するために必要な知識や、セカンドキャリアに役立つマネープランニングなどを学び、105人が修了した。修了生のその後の動向を見ると、23人が新たに就職し、14人はボランティアに参加しているほか、塾生同士7人で集まりNPOを立ち上げた人たちもいる。2019年度の第二期生は310人の応募があり、119人が受講。2020年3月24日に修了を迎えた。今後、どのようなセカンドキャリアを歩んでいくのか、気になるところだ。合同就職面接会でシニアの就業を支援「シニアしごとEXPO」「シニアしごとEXPO」は、高齢者がこれからの働き方を考え、一歩ふみ出すためのイベントである。昨年度は2019年10月に新宿区と立川市で開催された。会場内では、「シニア就職面接会」が行われ、シニア世代の採用に積極的な中小企業が両会場20~30代を対象とした人材紹介事業で大きく成長2007(平成19)年に設立された「株式会社MAP」は、20代から30代の若い世代を中心とした転職支援を行い、業績を伸ばしてきた人合わせて50社ほど参加。営業部長候補から一般事務、ビル内清掃、マンション管理人まで幅広い職種の求人があり、多くの企業と面接ができる機会を求めて、就業意欲のある高齢者が参加した。また、新宿会場では「東京セカンドキャリア塾」の開校式を合わせて実施し、小池百合子東京都知事が開講のあいさつを行った。塾の初回講座としてオープンセミナーを開き、チャレンジ精神旺盛なシニアの代表として、プロスキーヤー・冒険家の三浦雄一郎氏を講師に招いて行われた。材紹介会社である。年間1万人を超える転職希望者が登録されており、主に営業・販売職の転職支援を行ってきた。人材紹介事業のほかにも、システム開発、マーケティングサポート、メディア運営など「人と仕事をつなぐ」事業を幅広く手がけている。東京キャリア・トライアル65を活用しシニア人材を採用株式会社MAP(東京都渋谷区) 株式会社MAPは東京都の「東京キャリア・トライアル65」の受入れ企業として同事業に参画し、トライアル期間を経てシニア人材を直接雇用した。同事業活用の経緯や採用のポイントとは―。業事活用企業

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