エルダー2020年6月号
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2020.628去る2月20日(木)、プラチナ・ギルドの会は、社会貢献活動に取り組むシニアを表彰する「プラチナ・ギルド アワード」表彰式を開催した。冒頭、奥山理事長は、「このアワードを通して、シニアによる社会貢献活動のネットワークが広がり、同世代、そしてわれわれに続く世代の人たちに、活動の輪が広がっていくことを期待したい」とあいさつ。続いて、プラチナ・ギルド アワードの選考委員長を務める「公益財団法人さわやか福祉財団」の堀ほっ田た力つとむ会長が登壇し、「仕事から引退し、どこで自分を活かしてよいかわからないシニアも少なくない。すばらしい取組みをする受賞者のみなさんがモデルとなり、シニアの幸せな生き方の見本になる」と呼びかけた。次に今回のアワード受賞者4人、特別賞1人が表彰された。竹内弘道氏(NPO法人Dカフェまちづくりネットワーク代表)は、母親の認知症介護の経験から、同じように認知症の家族を抱える人などが気軽に集える交流の場を設けたいと、「認知症カフェ」を立ち上げた。現在は10カ所の拠点を持ち、介護・医療相談や情報交換の場として、延べ3000人以上が活用している。松本和子氏(NPO法人女性ネットSaya︲Saya代表理事)は、DV被害者である女性や子どもたちの支援活動に20年以上にわたり取り組んでいる。DV被害者の自立支援・心理教育プログラムの提供のほか、ひとり親家庭の生活支援や子どもの居場所づくり、シェルターの提供などに加えて、全国的ネットワークの構築、行政への働きかけなども行っている。中村八千代氏(NPO法人ユニカセ・ジャパン理事長)は、マニラで貧困層に生まれた青少年の自立支援のため、自然食レストランを経営し、働く機会や収入を得るためのスキル・マナー修得などの指導を行っている。高橋由和氏(NPO法人きらりよしじまネットワーク事務局長)は、過疎化が進む山形県川西町吉島地区にて、地域住民参加型の持続可能な組織をつくり、自治・衛生環境から福祉・教育などの機能を持つ「地域の小さな役場」として行政の業務を代行している。地域の全世帯を会員とする組織で、地域活性化の好事例として注目を集めている。特別賞の松倉敬けい子こ氏(株式会社真ま夢む農の和わ代表取締役)は、近隣農家の主婦仲間と、地元野菜中心の農家レストラン「真夢農和」を61歳のときに起業。提供する料理が好評なことに加え、仕事と余暇を両立させる運営スタイルは、シニア世代の起業、生きがい創出、農家の6次産業化などからも注目を集めている。表彰式終了後には、受賞者・参加者の交流の場が設けられ、活発な意見交換が行われていた。アクティブシニアの社会貢献活動を表彰する「プラチナ・ギルド アワード」を開催コラムラプチナ・ギルドの会左から奥山俊一理事長、松倉敬子氏、高橋由和氏、松本和子氏、竹内弘道氏、堀田力氏。中村八千代氏はマニラからSNSで参加(高橋氏が持っているパソコンに映っているのが中村氏)

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