エルダー2020年6月号
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エルダー43庭田さんは、「まずは自分の健康に気をつけて、課長としては自分から動くようにしています。この仕事が嫌いではないから続けているのかな。人とかかわることが好きなんです。利用者には100歳以上の方がいらっしゃいますし、90代の方もたくさんいます。餅つきなどの行事で、みなさんの笑顔が見られることがやっぱり嬉しいです」と仕事のやりがいを語ります。将来については、「67歳までは働きたいと考えています。中途半端ですが(笑)、『あと5、6年』と考えてのことです。体力と気力があれば、その先はまた考えます」と話しました。このデイケアセンターでは毎月職員の勉強会を開き、感染症や虐待防止など毎回異なるテーマを掲げて全員で学んでいるといいます。お2人と同じデイケアセンターで働く柿かき本もと裕ゆ美み子こさんは、「庭田課長はいつも笑顔で、自分が経験したことを交えて、仕事を教えてくださる上司です。植山さんは、どんなことも嫌な顔をせずに取り組まれている力強い存在です。デイケアセンターの力になっている方々ですから、働き続けていただけるのはとてもありがたいことです」と、お2人の仕事ぶりについて話してくれました。同じく同僚の十じゅう文もん字じ優ゆう子こさんも、「庭田課長は自ら身体を動かして働いていて、いつも頼りになります。植山さんもさっそうとして仕事をされていて、若い人より元気そうに見えます。定年制度などの改定により働き続けてもらえるのは助かりますし、見ていて勉強になることがたくさんあります。自分自身の定年のことはまだ考えていないのですが、お2人が元気に働かれている姿は素敵ですね」と話してくれました。よりよい職場環境を目ざして水鏡会では職員の健康管理にも力を入れており、このほど青森県から「健康経営事業所」の認定を受けました。本多総務部長は「だれでも歳をとります。そこを制度などで手助けし、利用者に変わりなく対応していく体制がようやく整いました。課題は職場環境の整備。これからも職員の考えや意見を聞き、対応していきたい」と職場環境をより充実させていきたいと語ります。人手不足は厳しさを増しているとのことですが、「求人募集をしながら、いまいる職員を大事にして事業に取り組みます」と今後も「人」を大切する事業運営を強調しました。 (取材・増山美智子)デイケアセンターで働く(左から)柿本裕美子さん、庭田利信さん、植山和子さん、十文字優子さんレクリエーションで利用者とたこ焼きづくりをする庭田利信さん

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