エルダー2020年6月号
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したがって、慎重な採用が必要となることは間違いありませんが、採用の場面において、適切な対応をしておくことで、解雇する場面においても使用者に有利な判断を導くことができることがあります。今回は、経験者、即戦力を期待した従業員の雇用にあたっての留意事項と裁判例をご紹介します。採用時の留意事項について2使用者と労働者の間で、労働契約を締結した以上、解雇権濫用法理や雇止め時の解雇権経験者、即戦力の採用について1雇用の流動性が高まりつつあるなか、重要なポストについても、社内での育成のみではなく、外部からの採用に頼るケースも増えているように思われます。中途採用によって、役職相当の人材を確保すること自体は、採用の自由の観点から当然認められるものですが、不適切な人材を雇用してしまうと、解雇することが困難であることは、一般の労働者と大きく変わるものではありません。経験者、即戦力として期待する人材を確保することを目的としている場合には、求人の段階から、その旨を明確にしておくことが重要です。また、採用面接においても、必要な能力や期待する職務遂行の水準などを明確にしておくべきでしょう。採用後においても、職務内容の重要性の理解に資するだけの資料を用意しておくとともに、試用期間中における能力の見極めが重要といえます。A第25回 中途採用の留意点、管理監督者の要件弁護士法人ALG&Associates 執行役員・弁護士 家永 勲 人事労務担当者にとって労務管理上、労働法の理解は重要です。一方、今後も労働法制は変化するうえ、ときには重要な判例も出されるため、日々情報収集することは欠かせません。本連載では、こうした法改正や重要判例の理解をはじめ、人事労務担当者に知ってもらいたい労働法などを、Q&A形式で解説します。2020.648知っておきたい労働法 人事労務担当者にとって労務管理上、労働法の理解は重要です。一方、今後も労働法制はA 人事労務担当者にとって労務管理上、労働法の理解は重要です。一方、今後も労働法制は 人事労務担当者にとって労務管理上、労働法の理解は重要です。一方、今後も労働法制はA& 人事労務担当者にとって労務管理上、労働法の理解は重要です。一方、今後も労働法制は 人事労務担当者にとって労務管理上、労働法の理解は重要です。一方、今後も労働法制は&Q中途で人材を採用する際の留意点について知りたい重要なポストに人材不足が生じていることから、中途採用により補充することを検討しています。処遇などについては、ポストに見合うものを用意しようと思っていますが、それだけに適切な人材を採用できるか否か心配もあります。採用の際に留意すべき点はあるでしょうか。Q1

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