エルダー2020年7月号
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エルダー39郷の岩手県にUターンしました。「デイサービスでは病院の看護業務のような医療の実践はありません。大事なことは利用者とのかかわり方だと感じていて、何でも話せるスタッフでいるように心がけています」(門間さん)門間さんは、外部で行っている研修会にも積極的に参加していて、「よいことはマネしよう」と業務に活かしているそうです。現場管理者として門間さんと一緒に働く佐藤朋とも子こさん(42歳)は、「門間さんは利用者に安心感を与えてくれる存在です。若いスタッフには話しにくいことを聞いてくれ、その要望に対して的確に対応してくれます」と門間さんへの感謝を語ります。看護師としても、人生の先輩としても、たくさんの知識と知恵をもっている門間さんは、スタッフの相談相手にもなっているそうです。「門間さんをはじめ、60代のスタッフのみなさんは若々しくパワーがありますので、『高齢社員』と呼ぶのは抵抗があります。年齢は関係なく、同じ職場で働く仲間として頼りにしています」(佐藤さん)。吉よし嶋じま登たか子こさん(73歳)は、指定居宅介護、基準該当居宅介護の2級課程を修了しています。7年前にゴジュウゴに入職し、訪問介護の仕事を担当。これまで、保育士や看護補助をしてきたという福祉医療のベテランです。介護の仕事を始めたのは自身の親の介護がきっかけだったそうです。「利用者の方が心を開いて話してくださるとうれしいです」と仕事のやりがいについて話す吉嶋さん。利用者の心に寄り添うことを大事に、日々の仕事にあたっています。体を動かしながら働けることも介護職の魅力の一つだそうですが、最近は腰への負担を案じるようになってきたとか。ヘルパーの仕事は体が資本ということもあり、調子を整えるために、勤務時間を午前のみ、または午後のみの数時間におさえ、週5日の出勤を続けています。「何歳まで仕事を続けることができるのか、挑戦しています。体力面での心配もありますが、心はまだまだ元気です。自問自答しながら、日々働いています。これからも笑顔で続けていきたいですね」(吉嶋さん)訪問介護サービスの責任者として吉嶋さんと一緒に働く赤坂悦子さん(60歳)は、「吉嶋さんは利用者との会話がとても上手です。利用者の話を上手に聞き、対応できる能力があります。それに、プライベートや仕事、施設の親睦会にも積極的で、何をしても楽しそうなんですよ」と話していました。菊地社長は最後に、「これからも、年齢にかかわらず、活き活きと働いていけるような職場にしていきたいですね」と意気込みを語りました。 (取材・西村玲)利用者との良好な関係を築きコミュニケーションをとる門間久子さん豊富な経験を活かし、幅広い業務に精通する吉嶋登子さん

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