エルダー2020年11月号
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エルダー61肩こりはカラダが出しているストレスサイン腰痛と並び、多くの人を悩ませている「肩こり」。体をあまり動かさず、パソコンを使ったデスクワークや、スマートフォン操作に多くの時間を費やす現代人の「現代病」といっても過言ではないでしょう。肩こりに悩んでいる人のなかにも、もはや〝つき物〞として諦あきらめている人、なんとなく誤魔化しながら生活を送っている人も多いのではないでしょうか。むしろ肩こりを改善するために、積極的なアプローチを行っている方は少ないと思います。しかし、肩こりはカラダがどこかにストレスを受けていることを知らせるサインでもあります。これを無視してしまうと、さらにストレスが増え、やがて重い症状や体調不良を招いてしまう可能性もあります。そうなる前に、カラダと積極的に向き合い、ストレスを減らしていくことが大切です。今回はそんな肩こりの原因と、その解消法をいくつかご紹介したいと思います。肩こりの原因の一つ「肩けん甲こう骨こつの運動不足」肩こりの悩みを抱える多くの方に共通するのが、肩甲骨の運動不足です。肩甲骨とは、背骨の両側にある、翼のような形をした平らな骨のこと。周囲を前後左右多くの筋肉が取り囲み、その釣り合いによって背中に張りつくようにバランスを保って存在しています。さらに肩の両端の飛び出た部分は、腕や鎖骨と連結します。また胸の方にも突起があり、ここには腕や胸の筋肉が付いています。背中側にあるために、通常はあまり意識することがない肩甲骨ですが、多くの筋に支持されており、腕や背骨、胸の筋肉に連動して動きます。このため、肩甲骨の動きが滞ると、関連する部位への負担が増え、筋バランスが崩れてしまいます。これらは全身のバランスにも影響を与えます。一方で、崩れたカラダのバランスの変化は、左右の肩甲骨の高さや幅の違いに現れます。つまり、肩甲骨のバランスを整え、動きをスムーズにすることは、肩こりの改善だけでなく、全身を整えることにつながると考えられます。次頁からストレッチを紹介!肩けん甲こう拳きょ筋きん肩甲骨菱りょう形けい筋きん僧そう帽ぼう筋きん棘きょく下か筋きん広こう背はい筋きん みなさんは日ごろから運動をしていますか? 加齢による身体機能の低下はさまざまな影響をもたらし、場合によっては日常生活や仕事に影響が出てくることも考えられます。そこで本企画では、職場で気軽に、短時間でできるストレッチやトレーニングを紹介します。ぜひ職場のみなさんでチャレンジしてください。最終回多くの人が悩む現代病「肩こり」柔道整復師/八王子整骨院 院長山﨑 由ゆ紀き也やストレッチ体操ストレッチ体操短期連載LET‘S TRY!

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