エルダー2021年1月号
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特集高齢期まで元気に働くための「治療と仕事の両立支援」エルダー15就労年齢の高齢化と脳卒中12020(令和2)年のわが国の総人口はすでに減少傾向に向かっている反面、高齢者人口だけはしばらく増加し続けることが予測されています。脳卒中は血管年齢に左右される病気で、その発症リスクには、年齢、性別(男性が約2倍)、喫煙の有無、肥満度、血圧、降圧剤(血圧降下薬)の服用、糖尿病の7項目が重要視されています。最近では高血圧のコントロールなどによって患者数は若干減少傾向ですが、それでも日本人のおよそ4・3人に1人が一生のうちに脳卒中を発症するといわれています。発症リスクのうち、年齢と性別は努力してどうにかなるものではありません。患者数は特に出典:厚生労働省「平成29年患者調査」図表1 脳卒中の発症頻度① 脳血管疾患の患者数は約111.5万人(男性約55.6万人、女性約55.8万人)と推計② そのうち約16%(約17.8万人)が就労世代(15~64歳)③ 年齢とともに患者数は急増性別・年齢階級別 脳血管疾患患者数(推計)0100002000030000400005000060000700008000090000(人)男性女性15〜19歳20〜24歳25〜29歳30〜34歳35〜39歳40〜44歳45〜49歳50〜54歳55〜59歳60〜64歳65〜69歳独立行政法人労働者健康安全機構 中国労災病院 治療就労両立支援センター 豊とよ田た章宏解 説2脳卒中患者の両立支援同じ病気でも異なる症状が現れる「脳卒中」専門家のアドバイスを受け、働き方の見直しを

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