エルダー2021年1月号
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エルダー37の問合せにも対応しています。岩手県や山形県、福島県など近隣県を訪問することもあり、自動車の年間走行距離は4万5千㎞にのぼるそうです。スモリ工業に入社する以前は、大手の住宅会社で研けん鑽さんを積みました。しかし、全国展開する大手企業は転勤がつきもの。辞令にしたがい転勤を経験するも、「ずっと地元で働きたい」という思いを捨て切れず転職を決めたそうです。地元密着で事業を展開するスモリ工業は、新井山さんの考える働き方にぴったりと合致しました。前職時代にかかわったプロジェクトで、須森社長との接点があったことも入社を後押ししました。「われわれの仕事はすべて、お客さまとの約束事で動いています。家にいてテレビを見ているときも、晩酌をしているときも、常に手元にメモ用紙を用意しています。なぜなら、ふとしたときにお客さまがいっていたことを思い出すことがあり、それを忘れないように書き留めるためです。お客さまの要望やお話しになったことは、忘れていたではすまされない大事なことですから」と、仕事で大切にしていることを語る新井山さん。間取りの設計から、外壁、キッチン、お風呂、照明の仕様など、営業の仕事は広い知識が必要です。「注文住宅はお客さま一人ひとりプロジェクトが異なるもので、一つとして同じ家はありません。農地を利用した広い敷地に建てる人もいれば、道路などの規制がある土地に建てる人もいます。一生に一度の買い物ですから、お客さまも勉強されている方が多く、展示場にないものを望まれることもあります。そんなときは、いったん勉強する時間をもらい、後日対応させてもらっています。そんなふうにして毎回、新しいことを学んでいると思います。また、契約したらそれで終わりではなく、工事までの約3カ月の間、段取りを考えて、設計士、コーディネーターといった人たちとの打合せも大事な仕事です」一昔前は、家長であるご主人に聞けば大方決まっていたことも、いまは奥さま、お子さまがそれぞれキッチンやバスルームの仕様、子ども部屋の壁や照明などを決め、祖父母の方々も要望があるので、聞く先が多くてたいへんなのだとか。山本室長は、新井山さんの働きぶりを次のように話します。「お客さまは何を決めるにしても迷われるので、上手に導くことも営業の仕事です。引渡し後のアフターケアについても、営業担当に直接連絡があることが多く、お客さまの窓口としての仕事は長く多岐に渡ります。こうした営業の活動量はとても重要で、当社は営業の成績がそのまま会社の業績になっています。新井山さんのような、一生懸命に仕事をし、誠実で人に信頼される営業マンは会社が求める人材そのもの。貴重な存在です」お客さまの喜ぶ顔に生きがいを感じるという新井山さん。プライベートでは家庭菜園で収穫した野菜を近所の方たちに配って、喜んでもらっているのだとか。根っからのサービス精神はプライベートでも発揮されているようです。それでも、「仕事を辞めたらとたんに元気がなくなってしまいそうです。体力が続くかぎりこの仕事をがんばりたい」と抱負を語ってくれました。鈴木プランナーも「エイジレスに高齢者が活躍しているスモリ工業の取組みを、多くの企業に知ってもらえるよう紹介していきたい」と今後について話してくれました。 (取材・西村玲)営業職で活躍する新井山一雄さん

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