エルダー2021年1月号
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2021.140に応じた安全教育が十分に行われていなかったりすることなどが原因と考えられます。■高齢者は休業日数が長い重篤な災害が多い休業見込期間について、休業日数が1カ月より長い七つの階層を合計したものは、20〜29歳は約40%にとどまる一方、70歳以上は70%近くをも占めるなど、年齢が高くなるにつれ休業見込日数は長くなり(図表5)、高齢者の労働災害は重篤化する傾向にあります。軽作業でも重篤な災害につながりやすいことなどに注意が必要です。■治療と仕事の両立支援が重要な課題総務省の「労働力調査」によると、わが国の就業者数は6311万人(2013年)ですが、このうち、治療しながら仕事している人は2007万人にも及び、就業者の31・8%が疾病を抱えていることになります。抱えている疾病は、高血圧、糖尿病、アレルギー、心疾患、メンタル疾患の順に多く、高齢になると疾病を抱える人も増加し、エイジフレンドリーな職場づくりには治療と仕事の両立支援は欠かすことができません。0.000.501.001.500.001.002.003.00男性女性男性女性男性 約4倍女性 約15倍15〜19歳20〜24歳25〜29歳30〜34歳35〜39歳40〜44歳45〜49歳50〜54歳55〜59歳60〜64歳65〜69歳70〜74歳75〜79歳80〜84歳85歳以上15〜19歳20〜24歳25〜29歳30〜34歳35〜39歳40〜44歳45〜49歳50〜54歳55〜59歳60〜64歳65〜69歳70〜74歳75〜79歳80〜84歳85歳以上墜落・転落転倒0.291.170.152.33出典:厚生労働省「労働者死傷病報告」(2018年)図表3 年齢別・男女別 事故の型別 千人率0%20%40%60%80%100%1週間未満1週間以上2週間以上1カ月以上2カ月以上3カ月以上6カ月以上1年以上3年以上5年以上労働者師死傷病報告(平成30年)休業4日以上※ 休業見込日数の記入のあるもの(n=126.429)のみ集計60~69歳50~59歳40~49歳30~39歳20~29歳70歳以上19歳以下出典:厚生労働省「労働者死傷病報告」(2018年)図表5 年齢別・休業見込み期間別 割合0.02.04.06.08.010.030〜39歳40〜49歳50〜59歳60〜69歳70歳以上29歳以下1年未満1年以上2.61.51.41.72.53.84.33.74.87.75.67.8出典:厚生労働省「労働者死傷病報告」(2018年)、総務省「就業構造基本調査」(2017年)図表4 年齢別・雇用期間別(1年以上と1年未満) 千人率

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