エルダー2021年1月号
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エルダー3オーディオや理美容、携帯電話などの部門や、ジャンルごとに仕分けします。倉庫が整理されていると、接客するスタッフも仕事がしやすくなり、みんなに頼りにされています。Aさんは10数年前に入社し、ずっとこの仕事にたずさわってきました。いまは週5日、午前中3時間のパートタイムで働いています。 Bさんはオーディオや家電商品、システムキッチンなど多様な商品を販売する会社に30数年間勤めた後、64歳で当社に入社し、4年目です。前職でおつき合いのあったお客さまや、そのお子さん、お孫さんの世代までが、「Bさんから買いたい」と来店されています。このように、お客さまとの強い信頼関係を築いているシニアの販売スタッフは珍しくなく、Bさんも第一線に立つ販売のプロ、エースコンサルタントとして活躍しています。 Cさんは百貨店を65歳で定年退職し、当社に入社して2年目の方です。40数年勤めた百貨店では、家具売り場に20年、後半の20数年は販売促進にたずさわっていました。前職と当社での仕事の共通点は接客くらいで、家電商品の経験はゼロからのスタートでしたが、新しい知識を学び、とても前向きに販売の仕事に取り組んでいます。 家電メーカー出身のDさんも、前職は工場で冷蔵庫の板金・塗装・組立てなどにたずさわっていましたが、「販売の仕事は市場を見ることができて面白い」と、当社に入社して16年目になる71歳です。―他社で経験を積み、ある程度年齢を重ねてから入社された方が多いのですね。田中 はい。当社に新卒で入社した社員の一期生は、まだ50代です。社員の8割以上が20代、30代で、平均年齢も30歳と若いのです。そうしたなかで、職業経験も人生経験も豊かなシニアの社員が、若い社員に交じって第一線で働いています。年配者から見れば、子どもや孫の世代が同じ職場にいるわけです。そうした若い社員たちが、少し元気がなかった制度のもとで処遇されるので、例えば50代になってマネジメント系の役職を降りたからといって、それが理由で基本給や賞与がダウンすることはありません。―再雇用されているシニアの方の現在の仕事内容やこれまでのキャリアについて、いくつか事例を教えてください。田中 Aさんは、最高齢の79歳の女性です。店舗のバックヤードで、商品の荷受けや仕分けを担当しています。トラックに混載されて届いた多種類の商品を、伝票を確認しながら、他社を定年退職後にノジマに入社して新たな仕事に挑戦するシニアも

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