エルダー2021年1月号
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新春特別企画 「令和2年度 高年齢者雇用開発フォーラム」トークセッションからエルダー63員が指導をした若手が上達していくことが、高齢社員の喜びにもなっていて、モチベーションを向上させているように思います。藤村 ありがとうございます。続きまして、「英興」の福原さん、お願いします。福原 当社では年齢を意識しておらず、給料が下がることもなく、モチベーション低下という悩みはありません。そうしたなかで40代、50代の社員が「70歳まで働ける」という安心感からモチベーションが上がってきています。藤村 ありがとうございます。次に、定年の廃止や継続雇用制度の改定などにあたり行った議論や、取組みを進めるための工夫についてお聞かせください。小川 制度改定は、高齢社員が安心して長く働けるという側面だけでなく、若い社員の将来の安心という側面もあり、そういう気持ちで整備を進めていきました。永井 主力で続けてもらうためには、処遇などは現状のままで、責任を持って働いてもらうことが大事だと考え、現制度になりました。福原 当社では、技術の継承が高齢者雇用に取り組むうえでの一番のポイントでした。藤村 ありがとうございます。最後に、各社から一言ずついただきたいと思います。小川 人口減少により、お客さまも採用できる人も減っていくなかで、いかに高齢社員が活躍できる会社にしていくか。すみやかに、そして、一生懸命やるべき取組みだと思っています。永井 高齢社員が働ける環境を整えて、特別扱いにしないことが大事だと思います。高齢者も若者も、同じようにがんばってもらいたいからです。福原 高齢者ではなく「普通の社員が70歳になった」という感覚を持つほうが、取組みはスムーズにいくように思います。藤村 3人のお話を聞いて、年齢や制度は通過点であって、働けるうちは働き続けて社会を支える側に居続ける。こういう意識を一人でも多くの人が持つことで、日本の高齢社会は世界の手本になる可能性があると思いました。本日はありがとうございました。※  この「高年齢者雇用開発フォーラム」トークセッションの動画を、「JEED CHANNEL」(You Tube)にて公開しています(https://www.youtube.com/watch?v=m8h8R1HUoDs)。動画の説明欄にある、フォーラムについてのアンケートにもぜひご協力をお願いします①藤村博之氏(法政大学経営大学院イノベーション・マネジメント研究科 教授)、②小川明彦氏(株式会社大津屋 代表取締役社長)、③永井 實氏(グロリア株式会社 代表取締役)、④福原一彦氏(英興株式会社 業務部長)①③②④

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