エルダー2021年3月号
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2021.3ニュース ファイルEWSILE2021.358行政・関係団体 「過重労働解消相談ダイヤル」の相談結果厚生労働省厚生労働省は、「過重労働解消キャンペーン」の一環として昨年11月1日に実施した「過重労働解消相談ダイヤル」の相談結果をまとめた。それによると、寄せられた相談件数は合計162件。相談内容の内訳をみると、「長時間労働・過重労働」に関するものが30件(全体の18・5%)と最も多く、ほかでは、「賃金不払残業」が26件(同16・0%)、「その他の賃金不払」が18件(同11・1%)、「その他の労働条件」が18件(同11・1%)などとなっている。相談者の割合は、「労働者」が106件(全体の65・4%)、「労働者の家族」が21件(同12・9%)、「その他」が18件(同11・1%)。主な事業場の業種は、「製造業」が21件(全体の12・9%)と最も多く、「商業」16件(同9・8%)などとなっている。同省では、これらの相談のうち労働基準関係法令上の問題があると認められる事案は、相談者の希望を確認したうえで労働基準監督署に情報提供して、必要な対応を行った。労働条件に関する相談は、今後も都道府県労働局や労働基準監督署、労働条件相談ほっとラインで受けつける。●労働条件相談ほっとライン(相談は無料) ﹇電話番号﹈0120-811-610  携帯電話からも利用可能 ﹇相談対応曜日・時間﹈  月〜金曜 17時〜22時  土・日曜、祝日 9時〜21時「第9回 健康寿命をのばそう! アワード」受賞企業・団体・自治体を決定厚生労働省厚生労働省は「第9回健康寿命をのばそう! アワード」表彰式を開催し、生活習慣病予防分野で18企業・団体・自治体、介護予防・高齢者生活支援分野で17企業・団体・自治体、母子保健分野で12企業・団体・自治体を表彰した。「健康寿命をのばそう! アワード」は、生活習慣病の予防など左記の三つの分野に関して優れた取組みを行っている企業などを表彰する制度。各分野の内容と今回の受賞企業などは次の通り。●生活習慣病予防分野従業員や職員、住民に対して、生活習慣病予防の啓発、健康増進のための優れた取組みをしている企業などから76件の応募があり、厚生労働大臣最優秀賞1件(株式会社ファミリーマート「ファミリーマートの減塩への取り組み〜『こっそり減塩の推進』〜」)などを表彰した。●介護予防・高齢者生活支援分野地域包括ケアシステムの構築に向け、地域の実情に応じた優れた取組み、かつ、個人の行動を喚起するような取組みを行っている企業などから71件の応募があり、厚生労働大臣最優秀賞1件(毛馬コーポゆうゆうクラブ「学び合い助け合う長屋型大規模マンション」)などを表彰した。●母子保健分野母子の健康増進を目的とする優れた取組みを行っている企業などから98件の応募があり、厚生労働大臣最優秀賞1件(特定非営利活動法人ZEROキッズ「マンションと地域をつなぐ多世代交流事業」)などを表彰した。発行物 『人生100年時代のキャリア形成と雇用管理の課題に関する調査』JILPT独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)は、『JILPT調査シリーズ№206 人生100年時代のキャリア形成と雇用管理の課題に関する調査』を刊行した。この報告書は、企業の雇用管理の動向や今後の課題を把握するとともに、労使間で検討することができる資料の提供を目的として実施したアンケート調査の結果をまとめたもの。調査は、企業2万社を対象とし、「企業が予測する『人生100年時代』のイメージ」、「日本企業の雇用管理と長期勤続化の課題」、「キャリア形成のための諸制度とその動向」、「ワークライフバランスに向けた諸対応」などに関し、多岐にわたる設問で行った(回答調査票2640件、回収率13・2%)。調査の結果から、企業が予測する「人生100年時代」のイメージは、従業員の勤続がより長期化するとともに、従業員の介護負担の増加などから働き方への配慮がより求められるという内容であった。また、AI(人工知能)などの導入が進む技術革新の時代であり、これまでの経験をもとに地道に働く姿勢から、自ら考え行動することのできる能力など、新たな能力を獲得する努力が求められるだろうとの予測も示されている。報告書は左記のURLからダウンロードが可能で、購入する際の価格は1700円(税別)。https://www.jil.go.jp/institute/research/ 2020/documents/206.pdf

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