エルダー2021年4月号
14/68

2021.412する額から厚生年金保険の加入期間だけで受け取れる老齢基礎年金を差し引いた額で、定額部分に相当する額が老齢基礎年金を上回る場合、差額分を補う意味で支給されます。また、家族構成やそのほかの条件により加給年金が加算されます。加給年金は家族手当のようなもので、扶養している配偶者や子どもがいると加算されます。厚生年金保険の加入期間が20年あることが条件です。どちらも有期年金で配偶者が65歳になると終了、子どもは18歳到達年度の末日までの間の子です(障害等で20歳未満まで延長あり)。老齢厚生年金の額を自分で計算することは困難ですので、毎年誕生月に日本年金機構から届く「ねんきん定期便」を参考にするとよいでしょう。また、ねんきんネット※5で見込額が算出できます。令和3年度における厚生年金の平均月額は22万496円※6です。厚生年金の年金額は厚生年金の加入月数が影響します。ここ数年は適用拡大によりパートタイムの方も途中から厚生年金の被保険者になるケースが増えています。被保険者がいつ資格を取得し、いつ喪失したかということは、厚生年金の年金額の計算に反映されることから、適切に取得届・喪失届をすることが必要です。届出が正しく行われていないと、被保険者が不利益を被ることもあるので注意してください。2 特別支給の老齢厚生年金65歳から受け取る老齢厚生年金とは別に、65歳前に受け取る「特別支給の老齢厚生年金」があります。男性は1961(昭和36)年4月1日以前生まれの方、女性は1966(昭和41)年4月1日以前生まれの方が対象です(図表3)。また、対象者の生年月日により受給開始の年齢が異なり、定額部分が加算される方もいました。定額部分は一定の額に給付乗率と厚生年金保険の加入期間(上限あり)を乗じたもので、老齢基礎年金を受給するまでの間、支給されるものです。受給の条件は、老齢基礎年金を受け取※5 ねんきんネット……ウェブサイトで自身の年金情報を確認できる、日本年金機構のサービス(https://www.nenkin.go.jp/n_net)※6 22万496円……平均的な収入(平均標準報酬43.9万円)で40年就業した令和3年度のモデル年金。夫が厚生年金に加入して男子の平均的な賃金で40年間就業し、その配偶者が40年間専業主婦であった夫婦に給付される夫婦2人の基礎年金と夫の厚生年金の合計額出典:日本年金機構『老齢年金ガイド』より一部修正して掲載図表3 特別支給の老齢厚生年金の受給開始年齢60歳61歳62歳63歳64歳65歳60歳61歳62歳63歳64歳65歳【昭和16年(女性は昭和21年)4月2日以降に生まれた方】男性の場合昭和16年4月2日~昭和18年4月1日に生まれた方女性の場合昭和21年4月2日~昭和23年4月1日に生まれた方昭和18年4月2日~昭和20年4月1日に生まれた方昭和23年4月2日~昭和25年4月1日に生まれた方昭和20年4月2日~昭和22年4月1日に生まれた方昭和25年4月2日~昭和27年4月1日に生まれた方昭和22年4月2日~昭和24年4月1日に生まれた方昭和27年4月2日~昭和29年4月1日に生まれた方昭和24年4月2日~昭和28年4月1日に生まれた方昭和29年4月2日~昭和33年4月1日に生まれた方昭和28年4月2日~昭和30年4月1日に生まれた方昭和33年4月2日~昭和35年4月1日に生まれた方昭和30年4月2日~昭和32年4月1日に生まれた方昭和35年4月2日~昭和37年4月1日に生まれた方昭和32年4月2日~昭和34年4月1日に生まれた方昭和37年4月2日~昭和39年4月1日に生まれた方昭和34年4月2日~昭和36年4月1日に生まれた方昭和39年4月2日~昭和41年4月1日に生まれた方昭和36年4月2日以降に生まれた方昭和41年4月2日以降に生まれた方老齢厚生年金老齢基礎年金報酬比例部分定額部分老齢厚生年金老齢基礎年金報酬比例部分定額部分老齢厚生年金老齢基礎年金報酬比例部分定額部分老齢厚生年金老齢基礎年金報酬比例部分定額部分老齢厚生年金老齢基礎年金報酬比例部分老齢厚生年金老齢基礎年金報酬比例部分老齢厚生年金老齢基礎年金報酬比例部分老齢厚生年金老齢基礎年金報酬比例部分老齢厚生年金老齢基礎年金報酬比例部分老齢厚生年金老齢基礎年金

元のページ  ../index.html#14

このブックを見る