エルダー2021年4月号
33/68

エルダー31届けし、喜んでいただけることにやりがいを感じています。新種の野菜が入ってきたときなどはまだまだ勉強する必要がありますし、道の駅などで野菜の並べ方などを見て学ぶこともあります」と前向きに仕事に取り組んでいる鈴木さん。山本マネージャーは、「仕事中は集中していて頼もしく、作業を離れると元気でほがらかな雰囲気です」と鈴木さんの働きぶりと人柄を語ります。「これからも笑顔と感謝と努力を忘れず、元気に、役に立てるように仕事を続けていきたいと思います」(鈴木さん)上田真理子さん(65歳)は、パート社員として本店の精肉部門に入社して、勤続27年。初めは4時間勤務でしたが、現在は7時から16時までのフルタイム勤務で、月20日ほど働いています。山本マネージャーは、「27年間精肉部門に勤めてスライサーが自在に扱える、貴重かつ頼りになる存在」と上田さんを紹介します。上田さんは入社直後からスライサーの技術を習得し、腕を磨いてきました。「豚肉や牛肉をさまざまな形にスライスして、商品にしていくのが主な仕事です」(上田さん)40代半ばに独学で調理師免許を取得した努力家で、「会社に相談したら、書類作成などの応援をしてもらえて励みになりました」と、当時をふり返ります。現在同社には資格取得支援制度がありますが、上田さんは先駆け的な存在でした。10年前には海外研修のメンバーに選ばれ、アメリカのスーパーマーケットを視察した経験もあります。この研修は、正社員でもなかなか選ばれないそうです。最近は若手に技術指導をする役割もになっています。「ナリタヤのお肉はおいしくて、家族にも胸を張ってすすめられます。よい商品を扱える仕事ができて幸せです」(上田さん)千葉県ナンバーワンの優良企業へ鈴木さん、上田さんともに、「職場は働きやすく、ナリタヤの社員であることを誇りに思っている」とも話していました。同社のパート社員は、働いている人が知人に声をかけ、応募して入社するケースが多いそうです。また、パート社員の定着率がよいことからも、同社の職場環境のよさがうかがえます。新井プランナーは、同社の取組みへの評価と期待を次のように話してくれました。「商品がよいから評判がよい、評判がよいからナリタヤで働きたい。このように、うまく回っている印象を受けます。働きぶりを評価する基準が明確かつ公明であることや、正社員・パート社員それぞれが役割を認識し、それを互いに納得し、助け合って働ける環境もできているようです。今後は、健康面からの長く働ける環境づくりをより大事にして、現在の経営路線と高齢者雇用の取組みを続けていけば、さらによい結果が出てくるでしょう。地元生産者や住民との関係性を高め、輪を広げることによる着実な商圏拡大を期待しています」山本マネージャーは、「当社は創業時から、千葉県でナンバーワンの優良企業になることを目ざしています。これからも働きやすい職場環境づくりを心がけ、目標に向かって邁進します」と語りました。 (取材・増山美智子)精肉部門ですぐれた技術を発揮している上田真理子さん

元のページ  ../index.html#33

このブックを見る