エルダー2021年5月号
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エルダー41知らない」、「まったく知らない」の合計)が60%も占めています(図表3)。このことから、職場で転倒災害が多い一因として従業員の転倒災害防止意識が低いことがあげられ、それを向上させることが大きな課題といえます。社会福祉施設の転倒災害を年齢階層別にみると、60歳以上が37%、50〜59歳が35%と、この二つを合わせて72%を占め、高齢者で多発しています(図表4)。また、休業見込期間別でみると、1月以上3月未満が50%、3月以上が12%と、この二つで60%を超えています(図表5)。このことから、転倒すると重篤な災害につながりやすいことがわかります。0200040006000800010000(人)2008年2009年2010年2011年2012年2013年2014年2015年2016年2017年2018年2019年4829506555336054648068317224759782818738954510045出典: 労働者死傷病報告を基に筆者作成図表1 社会福祉施設の休業4日以上死傷災害発生状況その他13.7%転倒31.0%腰痛17.2%介助等で無理な動作・体勢等により被災(腰痛を除く) 10.2%はさまれ、巻き込まれ 2.5%切れ、こすれ 2.6%激突され 3.8%激突 5.5%墜落・転落 6.7%交通事故(道路) 6.7%出典: 厚生労働省・労働安全衛生総合研究所『小売業、飲食店、社会福祉施設の労働災害を防止しよう! 労働災害を減少させた好事例の紹介』図表2 社会福祉施設の事故の型別休業4日以上死傷災害(2019年)~29歳6%30~39歳9%40~49歳16%50~59歳35%60歳~37%出典: 厚生労働省「社会福祉・介護事業における労働災害の発生状況 」図表4  年齢別転倒災害発生状況(平成27年上半期「社会福祉施設」)2週未満15%2週以上1月未満23%1月以上3月未満50%3月以上12%出典: 厚生労働省「社会福祉・介護事業における労働災害の発生状況 」図表5  休業見込期間別転倒災害発生状況(平成27年上半期「社会福祉施設」)01234567よく知っているある程度知っているどちらともいえないあまりよく知らないまったく知らない出典: 厚生労働省・労働安全衛生総合研究所『小売業、飲食店、社会福祉施設の労働災害を防止しよう! 労働災害を減少させた好事例の紹介』図表3  社会福祉施設では転倒災害が多発していることを知っていましたか?(注) 事故の型「動作の反動・無理な動作」は発生状況をふまえ、「転倒」「腰痛」「介助等で無理な動作・体勢等により被災(腰痛を除く)」「その他」に振りわけた。n=10高齢社員のための安全職場づくり―エイジフレンドリーな職場をつくる―

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