エルダー2021年5月号
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脳力アップトレーニング!働くための2021.564目標30秒第47回下の枠のなかにイチゴとトマトのイラストがあります。イチゴとトマトでは、どちらが多いでしょう。また、それぞれの数を答えましょう。多いのはどっち? 今回は注意力の問題です。まずは、①細かく数えず、直感でどちらが多いか答えましょう。それから、②きちんと数えましょう。①で使うのが分配的注意、②で使うのが選択的注意です。また注意の持続も必要です。篠原菊紀(しのはら・きくのり)1960(昭和35)年、長野県生まれ。公立諏訪東京理科大学医療介護健康工学部門長。健康教育、脳科学が専門。脳計測器多チャンネルNIRSを使って、脳活動を調べている。『中高年のための脳トレーニング』(NHK出版)など著書多数。どちらが多い:イチゴイチゴ:10個トマト: 8個【問題の答え】意識的に、脳によい食べ物を摂取しよう視覚情報の入力を行う器官である「眼」は、脳活動と密接にかかわっています。したがって、今回の脳トレ問題を解き、「眼」の機能を鍛えることが脳活動を高め、ひいては集中力や判断力、情報処理能力など、さまざまな能力を高めることにつながるといえます。加えて、「しっかり見る」ことは対象を好きになることにもつながります。また、今回の問題で登場したイチゴとトマトに多く含まれる抗酸化物質を摂取すると、健康的な血流を保つことができ、脳の健康をも保ちます。イチゴにはフィセチンというポリフェノールが多く含まれます。フィセチンは、記憶力を高め、アルツハイマー病の発症を予防する効果があるとされています。トマトに含まれるリコピンは、記憶をつかさどる脳の「海かい馬ば」の細胞死を抑制する効果があるといわれており、脳神経細胞を保護する可能性もあるといわれています。脳の血管障害による認知症や脳神経細胞の劣化を防ぐためにも、積極的に食べましょう。個イチゴどちらが多い個トマト

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