エルダー2021年9月号
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エルダー19特集 “働き続ける”ための仕事と介護の両立支援システムインテグレーターから社会的価値創出企業へ日本ユニシス株式会社は、1958(昭和33)年に設立。日本初の商用コンピュータによって今日の情報社会を拓ひらき、以来60年以上にわたりシステムインテグレーターとして顧客課題を解決し、社会や産業を支えるシステムを構築してきた。この経験と実績をバックボーンに、業種・業態の垣根を越え、さまざまな企業をつなぐビジネスエコシステム※をつくる中核となり、顧客・パートナーとともに、社会を豊かにする新しい価値と持続可能な社会の創出に取り組んでいる。2022(令和4)年からは、会社名を日本ユニシス株式会社から「BビプロジーIPROGY株式会社」に変更する予定だ。新社名の由来は光が屈折したときに見える色の英単語(Blue、Indigo、Purple、Red、Orange、Green、Yellow)の頭文字を使った造語で、いくつもの色が組み合わさり、一つになるという点で多様性を表現している。一社では解決できない社会課題に、さまざまなステークホルダーと連携して社会課題を解決していく企業を目ざし、これまでの取組みを加速させ、社会的価値創出企業に変革していくという。日本ユニシスの正社員の平均年齢は約46歳。社員の6割強がシステムエンジニア職で、男性が8割を占める。定年年齢は60歳で、雇用延長制度により基本的に希望者全員を65歳まで雇用する。2020年からは雇用延長制度を改定し、定年後も社員の価値観を尊重した多様な働き方を選択できるコースを用意している。フルタイム・週5日勤務という、定年までと変わらない働き方ができるコースは、定年時の評価により給与額を設定。毎年実施する評価を給与に※ ビジネスエコシステム…… 企業や顧客をはじめとする多数の要素が集結し、分業と協業による共存共栄の関係反映し、モチベーションの維持と向上につなげている。そのほか、週2〜3日勤務するコース、週1日勤務するコースがあり、兼業や社会貢献活動といった会社以外での活動を重視する社員が選択できる。日本ユニシスには雇用延長制度の改定前から、「シニアエキスパート制度」という仕組みがあった。特別な技能を有し、会社に認定された人材にかぎり、最長70歳まで雇用延長できるというものだ。さらに、仕事と介護の両立支援制度、疾病の休暇制度といったライフイベントとの両立を支援する制度を早くから取り入れ、高齢社員が働きやすい職場づくりを整備してきた実績がある。介護休暇制度と積立特別有給休暇で最長72日間の長期休暇も可能日本ユニシスでは介護関連制度を、20年ほど事例1ダイバーシティ施策の一環として仕事と介護の両立を支援日本ユニシス株式会社(東京都江東区)

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