エルダー2021年11月号
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特集令和3年度 高年齢者活躍企業コンテスト▼福利厚生会社慶弔見舞金規程および社友会会則を改定し、従前は嘱託社員の慶弔見舞金は正社員の半額であったものを同額とした。また、社友会は、従来は定年時に退会となっていたが、会則を改定し、定年後も継続できることとした。(4)そのほかの取組み▼社内交流会社内の交流を活性化し、風通しのよい社風の実現に向け、忘年会、納会などを会社負担で実施している。また、社員旅行は数年ごとに実施し、海外も含めて検討している。▼社外交流地域との関係が希薄であったことから、地域の清掃活動に参加して交流を深めている。地域への寄付活動も行うなど、積極的な社会貢献活動を行っている。▼バリアフリー化高齢社員から洋式トイレ設置の要請があったため、転倒防止対策となるバリアフリー化とあわせて、今後一つずつ着手していく予定である。(5)高齢社員の声土木部の岡本優さん(66歳)は、嘱託社員として工事の現場代理人、監理技術者、主任技術者のいずれかを務め、安全環境管理や工程管理、品質管理、原価管理を行っている。建築部の瀬戸忠利さん(70歳)は、嘱託社員として岡本さんと同じく施工管理の業務をになっている。土木工事などさまざまな職務に対応が可能で、社員の安心と安全を大切にする社風のなかで、豊かな経験を活かしている。高齢社員が元気に働く姿は若手社員のよい手本となっている。(6)今後の課題建設業の就労者は年々減少傾向にあり、特に中小建設事業者における現場監督員の不足は深刻な状態である。個々の企業単位で解決するには限界があることから、中小建設事業者同士が連携・提携することにより、個々ではかぎられた経営資源であっても、それぞれが有する技術やノウハウ、高齢社員が持つ豊富な経験を互いに補完し合うことにより、単独の企業では成し得なかった経営強化や新領域の展開など、多様なニーズへの対応が可能となる。これを実現するために事業組合の設立を進めており、事業環境の変化に迅速かつ柔軟に対応していくための努力を続けていくという。エルダー19瀬戸忠利さん岡本優さん会社をあげて地域の美化活動に参加している

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