エルダー2022年1月号
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特集シニアのキャリア・チェンジエルダー11東京都が支援するシニアのセカンドキャリアシニアが「生涯現役」として活き活きと活躍できる社会の実現を目ざした東京都の「シニア就業応援プロジェクト」の一環として、2018(平成30)年に「東京セカンドキャリア塾」と「東京キャリア・トライアル65」がスタートしました。東京セカンドキャリア塾(アクティブシニアコース)は、65歳以上のシニアを対象とした新しい仕事にチャレンジするための「学び直しの場」であり、東京キャリア・トライアル65は働くシニアの活躍の場を広げることを目的とした事業。3期目の2020(令和2)年には、東京セカンドキャリア塾は55歳から64歳までのシニア予備群を対象にした「プレシニアコース」も開設。さらに4期目の2021年にはプレシニア向けのオンライン講座と、シニア活用のポイントなどが学べる企業の人事担当者向けのオンライン講座も開設しています。東京セカンドキャリア塾は就業にかぎらず、独立・起業、ボランティア・地域活動、NPO活動など、幅広い分野で活き活きと活躍するために必要な知識を学ぶ場と位置づけています。アクティブシニアコースは、65歳以上の都内在住または都内企業勤務者を対象に毎年8~9月に塾生を募集し、10月から翌年3月までの半年間開講しており、第1期の入塾者数は115人、第2期121人、第3期104人、第4期156人となっています。塾生の年齢は65歳から70歳前後で平均年齢は約68歳。ちょうど再雇用が終わった人や主婦、第一線をリタイアしてからしばらく経つ人などさまざまです。クラスは1クラス25人で6クラスあり、都内の大学を借りて受講場所を設定。4期目は日本大学文理学部で4クラス、国際基督教大学で2クラスの塾生が学んでいます。カリキュラムは基本講座と選択講座の計46講座を用意。東京セカンドキャリア塾と東京キャリア・トライアル65を、東京都から受託しているアデコ株式会社の東京セカンドキャリア塾事業責任者の弘ひろ中なか淳あつし氏は塾の目的について次のように話します。「65歳以上の人はまだまだ元気ですし、これから社会に貢献してもらう機会が十分にある人たちです。ただ定年でリタイアし、第一線から遠ざかっている人のなかには何をすればよいのかわからず、きっかけがない人もいます。そこで、塾で学ぶことでもう1回スイッチを入れて﹁東京セカンドキャリア塾﹂・﹁東京キャリア・トライアル65﹂受託事業者に聞くシニアのセカンドキャリア支援とその現状  東京都では、働く意欲のあるシニアの就業を支援するため、シニアの学びの場として「東京セカンドキャリア塾」、シニアと企業をマッチングする「東京キャリア・トライアル65」を実施しています。今回はこの事業を受託しているアデコ株式会社の弘中淳氏、佐藤大輔氏に、同事業の概要とともに、同事業を通してみたシニアのセカンドキャリアの現状について、お話をうかがいました。アデコ株式会社

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