エルダー2022年1月号
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脳力アップトレーニング!働くための2022.164目標00分第55回次の文章を後ろから声に出して読んでみましょう。その際、漢字はひらがなにして、後ろから読みます。※なるべくひらがなに書き直したりせず、読んでください。後ろから読む 今回の問題は、目からの情報を保持しながら逆から読むという作業をします。このとき、ワーキングメモリ(作業記憶)が使われます。ちょっと覚えながら作業する、その感覚を日常生活のなかでも見つけていくと、生活が脳トレになります。「話す」、「聞く(聞いて理解する)」、「書く」、「読む」といった言語に関する力は、脳の言語中枢がつかさどっています。脳の言語中枢には、「運動性言語中枢」、「感覚性言語中枢」、「視覚性言語中枢」という三つの部位があり、それぞれ別の場所に位置しています。運動性言語中枢はおもに話すことをになっており、「前頭葉」に位置しています。感覚性言語中枢は「側頭葉」にあり、おもに言語を理解することをにないます。視覚性言語中枢は「後頭葉」にあり、文字や絵を見て話すことをになっています。言語力を高めるには、これらをすべてバランスよく活性化させることが必要であり、文章を声に出して読む音読が効果的なトレーニングとなります。音読は、目で読んで、内容を理解して、発声して、自分の耳で聞くという四つの動きが同時進行で行われており、簡単なようでいて、脳にとってはとても高度な運動です。問題を声に出して読みながら解くことで、三つの言語中枢をそれぞれ活性化させ、より効果的に脳を鍛えましょう。目で読み、声に出して、五感をフル活用篠原菊紀(しのはら・きくのり)1960(昭和35)年、長野県生まれ。公立諏訪東京理科大学医療介護健康工学部門長。健康教育、脳科学が専門。脳計測器多チャンネルNIRSを使って、脳活動を調べている。『中高年のための脳トレーニング』(NHK出版)など著書多数。目標3分ヒヤシンス1雨のち晴れ2紅葉狩り3生き馬の目を抜く4待てば海路の日和あり5【問題の答え】 1 → スンシヤヒ 2 → れはちのめあ 3 → りがじみも 4 → くぬをめのまうきい 5 → りありよひのろいかばてま

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