エルダー2022年4月号
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エルダー19特集高年齢者雇用安定法改正から1年をふり返るパーティション業界のリーディングカンパニーコマニー株式会社は、石川県小松市発祥のパーティションメーカー。国内27拠点のネットワークを持つ、全国に2社しかない専業メーカーの一つである。業界のリーディングカンパニーとして、オフィス、工場、医療・福祉施設、学校、空港・駅など、さまざまな分野の施設にパーティションを供給している。前身の「小松キャビネット株式会社」は、高度成長期の1961(昭和36)年にロッカーやキャビネットなどを製造・販売する会社として設立された。キャビネット類は遠方への輸送コストが高く、不利だと感じた創業者の塚本信吉氏は、自社の持つ技術、設備、販売体制を活かせる製品を模索し、「スクリーン(衝立)」にたどり着いた。設立から4年後にパーティション事業に特化。企業名と商品のイメージを統一するために1970年に「株式会社コマツパーティション工業」に社名を変更した。同社は昭和の高度成長期において企業の職場環境づくりに貢献した。1983年に快適機能空間づくりを目的とした間仕切り販売に転換するためにCI(コーポレート・アイデンティティ)を導入し、1984年に現在の社名に変更。社名の由来は、新しいコマツパーティション=COMATSU+NEW。社員数は連結で1252人、単体で1102人(2021︿令和3﹀年3月31日時点)である。サステナビリティを推進経営理念の「全従業員の物心両面の幸しあ福わせを追求すると同時に、人類、社会の進歩発展に貢献する」を信念に、かかわりを持つすべての人が幸福になる事業運営を目ざしている。2018(平成30)年4月にSDGs宣言を出し、SDGsを実現するための「コマニーSDGs∞(メビウス)モデル」という独自の考え方を構築。「すべての人が光り輝く人生を送るために、よりよく働き、よりよく学び、よりよく生きるための持続可能な環境づくり、人づくりに貢献する」企業像を目ざし、企業価値向上を図っている。SDGsにかかわる活動の一部として、2019年、「SDGs未来都市※」に選定された小松市と「SDGs推進に関するパートナー協定」を締結。同年、子育てサポート企業として「くるみん」認定取得、同年健康経営の取組みが認められ、経済産業省と日本健康会議が共同で選定する健康経営優良法人20※ SDGs未来都市…… 内閣府が推進するSDGsを原動力とした地方創生にあたり、優れたSDGsの取組みを提案する自治体を「SDGs未来都市」として選定している企業事例❶コマニー株式会社(石川県小松市)潜在的にあった「65歳を超えて働く意欲」が雇用の上限年齢廃止で表面化

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