エルダー2022年8月号
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2030年の目標達成に向けてごと処理力」、「しごと個性」の三つの側面から現状を把握。業務の見直しのほか、自分の体力を知り、健康向上のための生活改善などに役立ててもらっている。同社では、シニア人材が働きやすい職場環境をさらに追求し、仕事をしながら地域コミュニティの維持・活性化の一端をになっていくことを目ざし、新規事業として2019年に健康延伸事業(配食サービス)を、2020年に生活支援事業をそれぞれスタートさせた。新規開発部生活支援事業課の梶か原わ崇た志し課長は、「地元の道路に詳しいシニア人材や、バイクに乗るのが趣味というシニア人材が、お弁当の配達と利用者の方の見守りを兼ねて業務にあたっています。また、ファミリーレストランでの勤務経験があるシニア人材は、その経験を活かして配膳で活躍しています」とシニア人材の活躍を語る。生活支援事業では、東京都江戸川区の指定を受けて、居宅要支援被保険者ができるだけ居宅で自立した日常生活を送れるよう、掃除・洗濯・調理などの生活支援を行っている。これらの新規事業でも、シニア人材と若手が大お越こ健た志し執行役員・オペレーション部長は、けしおじらかともに働いており、「休憩時間にお菓子を一緒に食べたり、とてもよい雰囲気で働いています」と梶原課長。社会経験豊富なシニア人材は、仕事に取り組む姿勢やマナーなど若手の手本になることが多く、その点でもシニアと若手のチーム編成はうまくいっていると感じるという。「シニア人材の活躍が、組織の活性化につながっています。世間的には、異なる世代が一緒に何かをするという機会が少なくなっているように思えますが、当社では若手からシニアまで、幅広い世代が肩を並べて仕事をしていますので、それぞれの人材がほかの世代の人材から刺激を受けながら働いています」と、多世代がともに働く職場のメリットを語ってくれた。くることで、働きがいや生きがいが生まれ、生活をしていくための収入が得られます。このサイクルを地域コミュニティの維持につなげていくことが、弊社のできる社会貢献でもあると考えて取り組んでいます」と同社のシニア人材活躍推進の取組みについて話す。最後に2030年のSDGsの取組み目標達成について次にように話してくれた。「SDGsの目標達成の2030年に向けてさらに工夫を積み重ねながら、産業ジェロントロジーの理念に基づく『エイジフレンドリーワークプレイス』を、当社の賛同企業に知っていただくことに努め、シニア人材の活躍に対する理解を広めていき、各企業でシニア人材の活躍が増えていけばと考えています。さらに、官・民の各種団体・企業と連携し、ともにシニア人材の就業・活躍の機会を広げていきたい。当社ではさまざまな世代の人材が働いていますが、雇用した各世代の人材が70歳になるまで、どの年齢のときでも働きやすい職場づくりを目ざしていきたいと思います」洞専務取締役は、「シニア人材の働く場をつ左から梶原崇志生活支援事業課長、大越健志執行役員・オペレーション部長、洞善康専務取締役18

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