エルダー2022年10月号
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造や販売部門では高齢社員が対応しやすい早朝時刻に始業時間を設定するなど、社員の生活に配慮した勤務時間を設定している。▼就業規則の柔軟な運用による休憩時間の確保栽培・製造・販売部門では、お昼休憩とは別に、小休憩を午前・午後とも10分ずつ有給で設け、適度な休息による生産性・品質向上、安全確保を図っている。(2)意欲・能力の維持・向上のための取組み▼トップの方針の共有と社員参加型プロジェクトによる事業参画年1回行う経営計画発表会で、経営トップの方針、考え方を全社員で共有しているほか、社長が定期的に「栗く人と通信」という情報発信を行っている。経営トップの思いを全社員で共有したうえで、ボトムアップ型、参加型の業務運営につなげている。また、顧客サービス向上や営業戦術、商品開発と生産性向上を目ざし、社員参加型プロジェクトに注力。社内の風土改善や理念浸透を図る「インナーブランディングプロジェクト」、商品開発や品質向上などのための「わくわくシートプロジェクト」、地域の方にも参加してもらうイベント「工房感謝祭プロジェクト」などを実施している。経験豊かな高齢社員によるアドバイスをもとに若手社員の提案を実現することで、会社発展の両輪としたいという経営トップの考えが、プロジェクト強化のきっかけになった。杜と氏じ」という資格を創設し、現在5人の有資格各店舗におけるサービスの向上を図るため、菓子の原料の質にこだわる同社では、良質のさらに、 正社員を対象に、小型移動式クレースキルや実践力の向上新入社員研修、階層別研修、中堅リーダー研▼パート社員の定年制度および評価・処遇制度について  りううもん の三つの制度を整備した。クラス制度は、役割パート社員の定年は65歳。その後は年1回の面談、本人の意思、人事評価等をふまえて、再雇用の可否を判断している。パート社員は、高齢者が多いことから、その戦力化を促進するため、2019(令和元)年に評価・処遇制度を改定。パート社員の役割・責任分担を明確にするなど、制度の見直しを行い、「クラス制度」、「人事評価制度」、「時給制度」遂行レベルに応じて3クラスにわかれ、クラス別の人事評価表に基づき評価を行い、クラス給を設けるなど時給構成の“見える化”を図り、パート社員のモチベーション向上、成長をうながしている。▼短日・短時間勤務による柔軟な働き方パート社員の希望に柔軟に対応するための短日勤務・短時間勤務を取り入れているほか、製▼販売マニュアルの作成入社から3年間、販売業務にあたる社員向けに販売マニュアルに基づく教育(OJT)を実施し、技術・技能の継承に努めている。また、教育を受けた新人の業務を高齢社員がフォローすることで、教育の効果を高めている。▼菓子職人の育成と資格取得支援黒糖や安あ納の芋いを確保するため、鹿児島県の種子島に工房を設置し、サトウキビ収穫後の10月から3月までの約半年間社員を派遣している。種子島での砂糖づくりの技術継承のため、「砂糖者がいる。また、可か児に工場では洋菓子製造分野での職人育成を行っているほか、今後は和菓子分野でも展開を予定している。ン運転技能講習や玉掛け技能講習の受講、製菓衛生士や栗栽培関連資格の取得などに対し手当を支給、社員のスキルアップを支援している。▼社内研修・社外研修による修や、国内外への視察により正社員のスキル向上・実践力向上を図っている。なお、 部署ごとの「チームビルディング研修」については、パート社員も対象としている。10トマト摘み作業では、着座して移動できる作業滑車を使用。作業時の負担を軽減している株式会社 恵那川上屋

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