エルダー2022年10月号
13/68

けご た。また、ハウス内は見通しが悪いため、作業場所をホワイトボードに書いて共有するとともに、リーダーが作業状況を把握・確認して労働災害防止を図っている。▼新型コロナウイルス対応新型コロナウイルス感染防止について対策本部を立ち上げ、「恵那川上屋対応ガイドライン」に基づき、対応している。また、随時、社内グループウェアを通じ社員に注意を喚起している。(4)高齢社員の声和菓子製造部門で働く渡辺れい子さん(70歳)は勤続20年。毎日8時30分~13時までの勤務を元気にこなしている。忙しいほうが性分に合っているそうで、手が少しでもあくと片づけや掃除の作業を見つけては体を動かし続けている。「和菓子づくりが大好きで、毎日楽しく働かせてもらっています。体が続くかぎりがんばりたwithコロナいと思います」と笑顔で語る。(5)今後の課題お客さま・生産者、そして社員とその家族みんなが幸せになれる会社を目ざして、よりよい未来に向かって取組みを進める“フィードフォワード”の考え方のもと、社員が主役となる、ボトムアップ型マネジメントにより、社内における課題解決および社内制度・設備などの一層の充実化を視野に入れている。用の拡大を図り、高齢者や障害者の戦力化を進め、ダイバーシティ経営を実現していく。若手、中堅、ベテラン・高齢者、障害の有無、性別にかかわらず社員みんなが意見を出し支え合って取り組んでいけるような、社員主導型の会社を目ざしていく。企業理念の「環喜、貫喜、大歓喜」の精神で、また、地域の発展に寄与していくためにも雇▼新職場・職務の開発閑散期を利用した新規事業としてトマト栽培を行っている。糖度7%以上のまるでお菓子のように甘いトマトを「おかしなトマト」と命名して販売したところ売れ行きは好調で、今後は、トマトハウスの増設や栽培業務にあたる高齢者や障害者の増員を予定している。さらに高齢社員の新しい職域として、ポリフェノールが豊富な栗の皮を粉末にして菓子に練り込んだり、農家から出た規格外の野菜をジュースやペーストにして食品や健康食品に加工する業務を2022(令和4)年中に開始する予定である。(3)雇用継続のための作業環境の改善、健康管理、安全衛生、福利厚生の取組み▼設備導入による高齢者負担の軽減和菓子の製造工程では、これまでは目視で行ってきた栗の色彩を識別する機械を導入し、高齢社員の視力低下をカバーしている。また、栗きんとんの紙による包装作業を機械化した。包装は繊細な作業であり、高齢社員の疲労度も高いことから機械化にふみ切ったもので、将来的には栗を絞る作業の機械化も検討している。なお、2020年に開設した可か児に御み嵩たの新工場はバリアフリー化するとともに、照度の高い照明を導入するなど、作業環境に配慮している。トマト栽培においては、重い籠かを持たずに座ったまま集荷して移動できる作業車を導入し11エルダー特集令和4年度 高年齢者活躍企業コンテスト和菓子製造部門で働く渡辺れい子さん(70歳)

元のページ  ../index.html#13

このブックを見る