エルダー2022年10月号
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進めている。▼安全衛生、健康管理希望する職員は産業医との面談がいつでも可能となっている。また、全国健康保険協会岡山支部が実施している「晴れの国から『健活企業』応援プロジェクト」の健活企業として、健康増進の取組みや個別相談も行っている。ヒヤリハット事例についてはきめ細かく報告してもらい、会議で情報共有し、改善策について議論し解決するようにしており、長い間、無事故、苦情ゼロを達成している。(4)そのほかの取組み同法人では、2009年に「くるみん」認定、2011年には第5回ワークライフバランス大賞優秀賞(主催:ワークライフバランス推進会議)を受賞するなど、職員が働きやすい職場づくりに努めている。また、障害者雇用にも積極的に取り組んでおり、障害者の個々の能力を分析し、能力に見合った業務に就かせることで、業務の創出・やりがいの向上を図っている。(5)高齢職員の声同法人に70歳のときに入職した安や宗む千ち草ぐさん(72歳)は、キッチンヘルパーとして働いている。「自分の親を最後まで看取れなかったことを後悔しており、就職を決めました。毎日楽しく働いています。施設内のイベントのアイデアをたくさん出して、利用者に喜んでもらいたいと考えています」とのコメントに、前向きに仕事に臨んでいることがうかがえる。同じくキッチンヘルパー今い津づ営え子こさん(70歳)は、「介護の業務はできませんが、キッチンヘルパーという仕事を通じて、利用者さんから感謝されることがうれしいです。なによりも若い人たちと一緒に働けることが一番楽しいです」と話す。(6)今後の課題歳児から、20代~70代まで幅広い世代の職員、さらに106歳の利用者まで、あらゆる世代が共生しており、相互に活力を与え合う健全なノーマライゼーション社会(町)を創出している。一人ひとりが人間として充実していく、つまり、充実したワーク・ライフが送れるように、だれもが参加して楽しいと思える環境整備にこれからも力を注いでいく。をスキルと考えず、人としての幅広い魅力が大切であるととらえており、そのことを原点にして、今後も高齢者雇用を推進しながら、思いやりやゆとりのある、温かい介護現場をつくっていきたいと考えている。働きやすい職場から魅力ある職場へ、同施設の視線は一歩先の時代をしっかり見すえている。現在、同法人には職員のための託児施設の0また、同法人では仕事に特化した「力」だけ まい すねさ31安宗千草さん作業負担を軽減するためのノーリフトケアを行っている今津営子さん

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