エルダー2022年10月号
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社員教育の実施方法は多岐にわたる今回は社員教育について取り上げます。用語解説するには、いまさら感の強い用語ではありますが、高齢者の就業確保を考えるうえで注目されているテーマでもありますので、ここで解説しておきたいと思います。社員教育とは、従業員のスキル・能力の向上や成長のために企業が教育を実施する、または学ぶ機会を提供することです。まずはわかりやすく実施方法からみていきましょう。上司や先輩が部下や後輩に対し、具体的な仕事の実践を通じて教育することです。特に新入社員に対しては近い年次の先輩をOJTリーダーに任命して、仕事の指導に加え相談役としての役割をになわせることで、新入社員のみならずOJTリーダーの育成にもつなげているケースがよくみられます。場を離れて、研修やセミナーなどを通して知識の付与や考え方を教育することです。受講生が一堂に集まり講師と対面して学ぶ集合研修や、オンラインで動画を視聴することで学ぶeラーニングが代表的な手段といえます。ff the Job Tranng)…仕事ng)…職場の③ 自己啓発支援…社員の自主的な自己啓発活動④ キャリア開発支援…職務や関連する活動によ⑤ 内省支援…自分自身の心の動きや、自分自身ii 1iniOJTとキャリア開発支援、内省支援を一体として行うなど、体系立てて行うことでより一層大きな効果が期待できるといわれています。に対し、時間面、経済面での援助や手段の提供などを行うことです。企業が支援する公的または民間資格の取得や研修のコンテンツの項目や手段を指定し、その条件に合致する取組みを社員自らが行った場合に支援されるものです。る経験を通して、継続的にスキルや能力の向上を図る支援をすることです。計画的に部署や職務を変更することを通して、経験や能力の幅を広げ、適性を見極めるジョブローテーションもこれに含まれます。が経験したことを客観的にふり返り、新たな行動へつなげる機会やきっかけを設けることです。業務に関する取組みや行動について、上司から本人に伝えるフィードバック面談が代表的ですが、短いサイクルで実施し、より対話や本人の自主性を重視した1 on(ワン・オン・ワン)ミーティングも実施する企業が増えています。この五つは各々別々に実施するのではなく、① OJT(On the Job② OFF―JT(O Tra2022.1054株式会社グローセンパートナー 執行役員・ディレクター 吉岡利之 人事労務管理は社員の雇用や働き方だけでなく、経営にも直結する重要な仕事ですが、制度に慣れていない人には聞き慣れないような専門用語や、概念的でわかりにくい内容がたくさんあります。そこで本連載では、人事部門に初めて配属になった方はもちろん、ある程度経験を積んだ方も、担当者なら押さえておきたい人事労務関連の基本知識や用語についてわかりやすく解説します。「社員教育」第29回■■■■■■■■いまさら聞けない人事用語辞典

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