エルダー2022年11月号
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開拓など、役割に応じて全5チームにわかれており、それぞれのチームが精力的に活動を展開している。月1〜2日を「わくわくデー」とし、日常業務とまったく異なるメンバーで異なるテーマに取り組む。メンバーは各セクションから選ばれた社員、パートタイマー、チャレンジャー(障害のある社員)で構成され、ほぼ全員が参加。二つのチームに所属している人もいる。具体的には、①工場内および周辺の3S活動※1を推進する「3Sりんごの木チーム」、②健康で活き活き働ける職場づくりを進める「健康一番チーム」、③社会貢献活動に取り組む「クレド※2委員会チーム」、④高齢社員を中心とした安全衛生に取り組む「安全衛生委員会チーム」、⑤女性が活き活きと輝きながら健康に笑顔で働ける職場環境づくりの先頭に立つ「happinessなでしこチーム」がある。わくわくチームの活動では、年齢や立場に関係なく、自由に意見をぶつけ合うことができるので、組織間の壁がなくなり、コミュニケーションの向上に大きな役割を果たしている。▼社長通信2016年から6年間、ほぼ毎週、社長から社員へのメッセージとして『社長通信』を発行している。3分で読み切ることができるコンパクトな内容で会社の方針などを伝えている。▼資格取得と各種研修同社はもともと仕事に必要な資格取得の推進に注力してきたが、2022年度より、仕事に直結しない資格であったとしても、社員が希望すればその取得を支援している。これまで、溶接や介護ヘルパー、収納アドバイザーなどの資格を取得した社員もおり、社員のモチベーションアップにつながっている。また、外部から講師を招き、財務管理や生産性向上、安全衛生などをテーマにした研修会を適宜実施。社員の学ぶことへの意欲を後押ししている。(3)雇用継続のための作業環境の改善、健康管理、安全衛生、福利厚生の取組み▼作業環境の改善①作業の見える化同社では多くの病院や施設の品物を洗濯しているが、施設ごとにたたみ方や納品の方法が異なる。特に、新規の顧客の作業方法は、必要に応じてその都度担当責任者に確認しないと作業ができないため、仕事が停滞しがちであった。そこで確認事項の多い作業は、図やイラストを入れて、顧客名・納品日・洗濯物の進捗状況(洗濯・たたみ・作業完了)がひと目でわかる「タスカル(助かる)カード」を作成し、職場に掲示している。②作業の自動化生委員会チーム」の提案で、おしぼりやタオルなどの仕分け場所への供給自動化を実現した。これまでは回収したタオルが入った約20㎏のコンテナを手作業で仕分け場所に搬入していたが、コンベアにセットするだけで仕分け場所へ自動搬入されるようになり、担当者の負荷が削減された。また、おしぼりケースを運搬する際、高齢社員には利用がむずかしかったカウンター式のフォークリフトから、リーチリフトへ変えたことで乗り降りがスムーズになり、安全確保と業務効率向上につながった。▼健康管理事業所に設置し、社員の日ごろの健康管理を図っている。また、おしぼりやタオルは重量物前述のわくわくチームの一つである「安全衛2021年に血圧計・体重計・体脂肪計を各10※1 3S活動……整理、整とん、清掃からなる安全を意識した活動※2 クレド……ラテン語で志・信条・約束藤本昌宏代表取締役搬入用のコンベアを設置し高齢社員の負担を軽減株式会社 ヴィオーラ

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