エルダー2022年11月号
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であるため、運搬などの作業にはどうしても腰に負荷がかかりやすいことから、腰痛防止のため、月1回、業務終了後に講師を招いてストレッチヨガを実施している。2018年から始めた取組みだが、最近は腰痛による長期休暇をとる社員が激減した。自由参加ではあるが、社員同士の格好のコミュニケーションの場ともなっている。また、毎月月末には健康に関する情報を掲載する壁新聞「毎日いきいき通信」を発行し、社員の健康意識の啓発を図っている。▼福利厚生コロナ禍以前は、社内レクリエーションを活発に行っており、社員とその家族を招いた運動会や、3年に一度の社員旅行、納涼祭、誕生会などを開催。これらの行事を通じて互いの距離が近くなり、風通しのよい職場環境づくりへとつながっていた。樫か村む久く理り子こさん(70歳)は1989年に入社。 らしんうきまた、福利厚生のテーマの一つに「女性が喜ぶ職場づくり」があり、そこで活躍しているのがわくわくチームの「happinessなでしこチーム」を中心にしたプロジェクトである。部門を越えた女性スタッフが集まり、女性が喜ぶ職場づくりを検討。「バースデー休暇」やユニークな「親孝行休暇」など、社員が休みやすい環境づくりを実現している。(4)そのほかの取組み同社では、就労継続支援A型事業所を設立し、同施設で働く障害者を「チャレンジャー」と呼び、日々の業務にあたらせている。働くことでチャレンジャーの能力を引き出し、働きやすい仕組みづくりを展開していくなかで、グループの就労継続支援A型事業所を含め、現在は40人を超えるチャレンジャーが笑顔で働いている。(5)高齢社員の声勤続33年を誇る大ベテランだ。入社当時から柔軟な働き方をしており、働き始めた当初は午前中だけ勤務していたが、現在は週3日、9時〜として、おしぼりを巻く仕事のほかに洗い場での指示なども担当している。「気がついたら30年以上、ここで働かせてもらっています。現在の社長が働きやすい職場づくりに力を入れてくれるおかげで、社内の雰囲気もよく、毎日楽しく働いています」と笑顔がこぼれる。は、入社以来おしぼりを巻く仕事一筋で、週3日、9時〜16時の勤務を行っている。「立ち仕事ですが、作業の自動化も進んでおり、以前に比べると体の負担はずいぶん軽減されました。長く働いてこられたのは、例えば、けがや病気などで休みがちになったとしても、現場に戻ってきたときの周囲の温かさがあるからだと思います。もちろん、仕事そのものが楽しいというのが一番です」と笑顔で話す。「家にいるより、ここへ来れば若い人とも話ができるし、元気がもらえるから、健康に気をつけて長く働き続けたい」と続けてくれた。(6)今後の課題られるように、お互いを思いやる人間関係づくり、環境・機械・設備の改善に注力するとともに、社員一人ひとりが健康の維持・増進のために努力することが重要であることを、ていねいにアナウンスしていく方針だ。ことが重要であると考え、スマートフォンの健康アプリを活用して、日々のウォーキングを推奨し、健康の維持や筋力低下の防止を目ざすほか、「健康一番チーム」や「安全衛生委員会チーム」などのわくわくチームが中心となって高齢社員の健康を守り、安心・安全に生涯現役を目ざす取組みをさらに推進していくという。樫村さんと同期入社の近こ藤ど雪ゆ江えさん(68歳)これからも、70歳を超えても健康で働き続けまた、健康維持の大切さを若いときに気づく11各事業所内に血圧計を設置している16時の勤務を行っている。経験豊富なスタッフ

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