エルダー2022年11月号
23/68

る「建物」を「安全かつ衛生的でいつも気持ちのよい空間にすること」を基本コンセプトに、建物総合管理業、建設設計施工業を展開する。電気・空調・給排水衛生などの設備保守管理、外壁・住宅・マンション・ホテルなどの清掃管理、水質検査・空気環境測定・害虫防止・植栽・産業廃棄物収集運搬などの環境衛生管理、施設警備・駐車場警備・プール警備などの保安警備管理を行うほか、家事代行、お参り代行・整理収納・ハウスクリーニングなど一般住宅関連業務も手がけている。人で50・0%を占めている。80代の社員も14人在籍しており、最高年齢者は86歳である。高齢社員の20%は10年以上の勤続者であり、こうした永年勤続者に同社の事業は支えられてきた。創業時から必然的に高齢者が働きやすい職場づくりに努めてきたことが、高齢社員の定着につながったといえる。高齢社員が働く理由には「元気なうちは働きたい」、「仕事を通じて社会と接点を持ちたい」、「収入を得て孫にこづかいをあげたい」など能動的な動機が多い。他方、親族が遠方で暮らすなど独居の高齢社員も一定数おり、会社を緊急時の拠り所と考えている高齢社員もいるようだ。で活躍してきた早期退職者や他社からの55歳以上、特に65歳以上の人材をターゲットにして積極的に採用活動を行っている。設備業務において必要となる関連資格を保持している社員に対しては、資格手当を付与して給与面でサポート。「永年勤続者はもちろん、後継の人材にもこれからも長く勤務してもらいたいと思っています。75歳くらいでリタイアする方が多いので、安心して働けるように、社内の環境整備に取り組んできました。今後も高齢社員のモチベーションを維持するための改革を続けていきます」と長田社長は話す。(1)制度に関する改善▼定年制度と継続雇用制度の見直し現在、新卒採用は一切行っておらず、他社創業時から定年年齢を65歳と定めている。66企業の沿革・事業内容高齢化の状況、職場改善等の背景と進め方改善の内容3定年退職者は、希望により「永年スタッフ」4社内報やイベントを活用し、社長をはじめ上のシニア層をターゲットに積極的に採用している。として登録できる仕組みを導入。退職して数年経過後も、会社の求人とスタッフの希望条件とをマッチングさせて、再雇用をサポートしている。他部署社員との相互コミュニケーションを高め、高齢社員の帰属意識向上を図り、永年勤続につなげている。業。創業者が公務員出身であったこともあり、庁舎の清掃の仕事を中心に事業をスタートさせた。1989年4月に株式会社セイセイサーバーへと社名変更し事業を拡大。人々が生活す21会社外観長田きみの代表取締役社長ⅡⅡ1965年に静清ビル管理株式会社の名で創ⅢⅢ社員数302人中、60歳以上の社員は151ⅣⅣ

元のページ  ../index.html#23

このブックを見る