エルダー2022年12月号
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ヘルパーとして送迎サービスを担当山■昭■美■園長は、「64歳ころまでは定年前と同じ働約でパートタイムの「ポイントスタッフ」として働くことができます。ポイントスタッフは、身体介護以外を担当し、専門職を支えたり、入所者の暮らしのサポートやイベントを担当したり、多様な場面で活躍しています。1時間から勤務可能で、ライフステージに合わせて柔軟な働き方を選択できる仕組みです。定年以降の職員の働き方について、清流園の中■き方をする職員が多く、以降は、短時間勤務にしたり、夜間勤務をなくすなどそれぞれ異なっていきます」と説明します。高齢職員にできるかぎり長く働いてほしいと考えていることから、個別契約の際は本人と十分に話し合い、ふさわしい役割をになってもらうことでモチベーション向上につなげるようにしています。ポイントスタッフは、シーツ交換のみ、イベントのみの役割という人もいて、採用にあたっては仕事経験に加え、趣味などもたずねて、その人に合った役割を見出して任せています。70代の採用も珍しくありません。「高齢者は人生経験が豊富で協調性、コミュニケーションスキルの高い方が多く、また、多趣味だったり、入所者や利用者と年齢が近かったりして、共通点を多く持っていることがメリットです。当法人では高齢職員の力が必要ですし、たいへん助かっています」(中山園長)個別契約により高齢職員の柔軟な働き方に対応していることや、働き方の希望などを聴く工夫について、人事担当の佐■々■木■麻■美■さんにたずねると、「日ごろからコミュニケーションをとることが、大事だと思います。話しやすい環境をつくることで『通院のために短時間勤務にしたい』、『家族の介護のための休業制度について詳しく知りたい』ということも話してもらえるようになりました」と返ってきました。佐藤プランナーは、2016年に初めて静和会を訪れました。当時は「60代に加え、50代の比率も高く、高齢化対策が待ったなし」と感じたそうです。そこで、モチベーションを保ちながら働き続けられる環境づくりなどのアドバイスを行いました。また、健康管理については、40歳以上の希望者全員に人間ドック費用の半額を事業者負担で行うことを提案し、静和会ではすぐにこれを実現。実際に制度を活用する職員が多く、好評を得ています。「健康管理の強化や、私生活を大切にしながら、メリハリをつけた働き方ができる職場づくりに注力されてきたことが、定着率の向上につながったものと思います」と佐藤プランナーは静和会の取組みを評価します。今回は、70代で入職し、仕事や趣味でつちかっ榧■野■員■雄■さん(75歳)は、72歳のときに入職し、■■■■■たスキルを発揮して活躍している2人の方にお話をうかがいました。勤続3年。ヘルパーとして、利用者の依頼を受けて、病院やデイサービスセンターなどへ送迎する仕事を担当しています。「持病がある人、身体のどこかに痛みを抱えている人などもいるので、ゆっくり、安全運転を心がけ、事故防止はもちろん、お客さまに伝わる振ヘルパーとして送迎サービスを担当する榧野員雄さん2022.1238

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