エルダー2023年1月号
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第2回コロナが重症化する人は?コロナの名前の由来三密だけでなく、糖尿病三大合併症も避けるコロナが重症化しやすいのは?ll日本を含めて全世界的に、新型コロナウイルス感染症が依然と猛威をふるっています。そもそも「コロナ」ウイルスとはどんなウイルスなのでしょうか。「コロナ」とはギリシャ語で「王冠」のこと。太陽の最外層大気も「コロナ」(光冠)と呼ばれています。1966(昭和41)年に発見されたウイルスは突起のついた形がコロナに似ていることから「コロナウイルス」と名づけられました(図表1)。普通の風邪を引き起こすウイルス(4種類)、SARSやMERS(中東呼吸器症候群)など重症肺炎の原因となるウイルス(3種類)などがあり、現在(2022年12月)までに、「COVIDー19」を含めて7種類が知られています。ded、Cose-contact)として普及しています。コロナが重症化しやすい基礎疾患として糖尿病が有名です。血糖コントロールが悪くなるとウイルスに対する抵抗力が低下し、インフルエンザなどのウイルス感染症になりやすいことは以前からよく知られていました。2020(令和2)年に総理大臣官邸・厚生労働省が掲げたのが「三密」という標語です。換気の悪い密閉空間(むんむん)、多数が集まる密集場所(ぎゅうぎゅう)、間近で会話が発生をする密接場面(がやがや)の三つの密が揃う「三密」がクラスター発生のリスクが高いといわれています。ちなみに、英語圏では3Cs(Cosed、Crowこの三密、元々は仏教用語であった「三密」(身密〈行動〉、口密〈言葉〉、意密〈こころ〉)という言葉です。外来で患者さんに私は、「この三密を避けることも大切ですが、糖尿病の三大合併症(神経障害、眼、腎臓)を避けることも大切ですよ!」と伝えています。コロナの重症化と関係しているのは何で2023.136図表1 コロナウイルスのイメージ 70歳までの就業が企業の努力義務となり、時代はまさに「生涯現役時代」を迎えようとしています。高齢者に元気に働き続けてもらうためには、何より「健康」が欠かせません。 働く高齢者の「健康」について、坂根直樹先生が解説します。健康ライフ健康ライフ健康ライフHealthy Life for the elderly

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