エルダー2023年1月号
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荘■■■司■芳■■樹■著/新星出版社/野■崎■■洸■■太■郎■■著/ディスカヴァー・トゥエンティワン/小■林■■■傑■■■・山■■田■博■■之■■・図解わかる労働基準法図解でわかる!戦略的人事制度のつくりかた2022ー2023年版2022(令和4)年1月、65歳以上の兼業・副業労働者を対象として、「雇用保険マルチジョブホルダー制度」がスタートした。二つの事業所での労働時間を合計して雇用保険の要件を満たす場合、本人の申出により、雇用保険に加入できる制度である。この制度や、中小企業にもパワハラ防止措置が義務化されたこと、また、事業主の新型コロナ対策を含め、本書は、2022年4月1日時点の労働基準法の内容について、人事・労務で必要な法律知識をわかりやすく解説する。会社をつくったら行うことから、人を雇ったときの手続き、賃金制度、福利厚生制度、退職時に必要となる手続き、労使紛争まで、読みやすい文章と図やイラストで説く。必要に応じて、手続き書式の実例とともに、人事制度のポイントなどもていねいにまとめている。労働基準法を知らなかったために紛争に発展したり、支払わなくてもよかった割増賃金を支払うことになったりといった不要なトラブルを防ぎ、健全な労使関係が築かれることを願い、特定社会保険労務士である著者が執筆した。企業の経営者や人事・労務担当者に、ぜひ手に取ってほしい一冊である。コロナ禍における働く環境の変化や働き方の多様化、人材不足への対応などから、人事制度の改定に動く企業が増えている。本書は、経営環境の変化や、労働力人口の減少が激しくなっていくなかでは、「人事も変わる必要がある」として、「人事とは何か」から、「経営戦略や全体構造、個々の要素」までを論じ、人事制度改定全体の最適解にたどり着けるようなフレームワークの提示を目ざしてまとめられた書籍である。フレームワークとは、何かの目的を達成するための考え方の枠組み、また、その枠組みを見える化するためのツールである。本書には、人事制度改定を考える際に、戦略と関連づけながら、何から考えはじめて、人事制度の何を残し、何を変えていけばよいのか、それらを考えるうえで役立つフレームワークが示されている。人事制度改定のプロジェクトを任されることになった担当者や、初めて人事を担当するというビギナー向けにまとめられているが、戦略的人事をつくり上げるポイントや人事制度改定の具体的な手法が学べる内容であり、人事一筋というベテラン担当者にとっても役立つ情報や発見がある一冊といえるだろう。1650円2640円2023.154※このコーナーで紹介する書籍の価格は、「税込価格」(消費税を含んだ価格)を表示しますフレームワークを通じて、人事制度改定のための具体的な方法を提示人事・労務で必要な法律知識をわかりやすく解説

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