エルダー2023年2月号
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吉よ田だ安や志し専務取締役は「創業当初は東京を拠すしらちんき■株式会社プレステージジャパン(本社・東京都)は、完全受注生産を行っている家具メーカー。オリジナルブランドの「TIME&STYLE(タイムアンドスタイル)」は、東京を中心に、大阪、ミラノ、アムステルダムの計7カ所に店舗ならびにショールームの拠点を構えている。工場で働く従業員は30人。世代をみると20~60代が満遍なく在籍し、大家族に近い感覚だ。定年は定めていない。点に旭川市にある家具メーカーに製造を任せるファブレス企業※1でしたが、『自分たちで家具をつくろう』と一念発起し、15年前に東川町に工場を立ち上げました」と説明する。工場が所在する東川町は、旭川市と東ひ神か楽ぐ町ちをあわせて一市二町で「家具の町」として知られ、150軒ほど家具製造を営む事業所がある。なかでも東川町は町の4割の世帯が木材製造や家具・木工にたずさわっているという。2014(平成26)年、2019(令和元)年に技能五輪全国大会の家具職種※2において、同社所属の若手社員が金賞を受賞し、2022年の技能五輪国際大会に日本代表として出場した。同社が技能五輪に参加するようになった背景には、会社が拡大して職人が増えていくなかで、自信を持って仕事ができる若手技能者の育成と、熟練者が持つ技能を継承するための取組みが必要と考えたことがある。「日本の木工には1400年の歴史があり、さまざまな種類の膨大な技術があります。歴史吹ふ谷や眞し一いさん(63歳)は、技能五輪全国大会のなかで度重なる技術革新が起こり、素材が複雑化され、現代に至ってはさらに増しています。だからこそ基礎技術が重要なのです。手加工で使うノミ、カンナ、ノコといった施工具の使い方を知識として習得した人が機械を使うのと、施工具の使い方を知らない人が機械を使うのとでは、強度や仕上がりが違います。一方で、職人は年齢を重ねないと、素材の見極め、使い方、活かし(つくり)方、手での仕上げ方がうまくいかない。家具づくりには熟練の技術が欠かせません」(吉田専務)通して、技能習得を図ることにし、ベテランの指導役を外部から招くことにした。そこで、技能検定の受検と技能五輪の出場を■■がしょうひががししかわわちょょうかみみかわわ﹁家具の町﹂に工場を構えた新進気鋭の家具メーカー人材育成のため技能五輪に参加ベテランの指導役を招■聘■教壇で家具づくりを教えてきた育成のエキスパート2023.210※1 ファブレス企業……生産施設を自社で保有していない企業のこと※2 家具職種……図面をもとに、カンナやノコなどの手工具や木工機械を用いて木材を加工し、家具作品をつくる競技事例2応応用用力力もも発発揮揮すするる選選手手をを育育成成基基礎礎かからら理理論論でで説説きき株株式式会会社社ププレレスステテーージジジジャャパパンン︵︵東東川川町町工工場場//北北海海道道上上か川川か郡郡東東ひ川川か町町ちう︶︶

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