エルダー2023年2月号
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は若い人、新しい人が必須だと思います。だからこそ、若い人から選ばれる企業でありたいと思うのです。いまの若い人を見ていると、私たちが就職したころよりも真面目に自分の将来のこと考えているし、成長意欲も高いと思います。そのようなことを考えると、「この会社に入れば社会人として成長できる」とか、「仕事を通して、社会に対して、なにがしかの貢献ができる」と思ってもらえるような会社にしていくことが重要ではないかと思います。杉山さんのお話で特に印象に残ったの亀田 が、この制度に応募された人たちが、自身の体験をお話しされていたり、社内のコミュニケーションがよくなったりしているということです。そうした波及効果がどれだけあるのか、今後の見込みやお考えをお聞きしたいと思います。題が大きくなります。産業医や会社の一部の人だけではなく、みんなが力を合わせて対応を考えていかなければならないむずかしい問題です。ご本人の意思をどのように汲んでいくかということも非常に重要なことだと思います。ろいろな相談があります。特に高齢社員の場合は、役職定年や再雇用で職場における立場が大きく変わることもあるので、年下上司、あるいは年上部下、それぞれの立場から相談を受けることもあります。基本的には「互いにリスペクトしてやっていきましょう」ということをご提案しています。で病気を抱えられている方が、シニア社員に移行するときの支援についてです。脳血管障害などで運動機能障害、高次脳機能障害があり、定年まではがんばってきたけれど、その後の継続はむずかしく、ご本人も継続して働くことをそれほど希望されないケースもあります。そういう意味では、健康管理を早くから始めることの大切さということが気になるところです。神代 また、メンタルヘルスの問題については、いまた、なかなかむずかしいのが、定年の時点樋口さんにお聞きします。元気な若手社杉山5年、10年と長い間続けて、成功する人が1人でも多くなれば、という考え方で進めています。10年後には、数十人の副業経験者が社内にいて、卒業していく人もいるかもしれません。地域の会社のみなさんとのネットワークができるので、まだ考えてもいないようなことがこの先できるのではないか、とも思っています。ここからは、人生100年時代を見すえ神代 た個人、あるいは企業による健康資源の確保について、うかがっていきたいと思います。赤津さんにお聞きしたいのですが、高齢者個人の健康状況について、例えば、物忘れなどの認知機能や、メンタルヘルスについて、年代ごとの特徴などがあれば、教えてください。赤津 産業医に相談に来る人は、「働いていたい」という人が中心ということもあり、実は大きな健康問題を抱えているという人は少ないのです。ただ、不調を訴えるようなケースのなかには、もしかしたらいわゆる認知症の症状を持つ人などがまぎれているケースもあるかもしれません。もし認知症の症状を持つ人がいた場合、やはり安全に通勤することを含めて、非常に課個人、企業による健康資源の確保について若手社員に対する健康管理の効果的な取組み、働きかけとは2023.234トヨタ自動車九州株式会社 取締役コーポレート本部長の杉山敦氏

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