エルダー2023年3月号
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ちょうど真ん中あたりの年齢で、会社で活躍することを考えている人もいれば、プライベートを大事にしている人もいます。さまざまな考えを持つ人が集まり、それが刺激になるので、早い時期に将来について考えてもらうこと自体はよいことだと思いました。髙田 シニアリスキリングプログラムは50歳からが対象になっているのですが、マインドセット部分は、ワークライフデザイン研修を45歳で実施しています。なぜ45歳がよいのかという点も考えているところで、本当はもっと早い段階からキャリアについて考えるプログラムや、相談できる場などを用意したほうがよいのかなと思っているところもあります。これから会社として考えてまいります。小島 もらうといった機会があまり多くはありませんでしたので、50歳で60歳以降のキャリアをどう考えていくかということを投げかけています。もっと若いときからキャリア研修をしていけば、社員の意識もそれだけ変わってくるかもしれないという思いはあるのですが、現在は50歳時点の働きかけによって、社員がギアを変えて考え始めているのが実際のところです。今野 をお聞かせください。小島さんからお願いします。小島 さまの事例やお話から勉強をさせていただきまして、ありがとうございます。当社はこれから事業をどんどん変えていこうという課題がありますので、社員のやる気をどう引き出して職種転換を図っていくか。そのことが経営課題になっています。だれもがやりたい仕事に就けるこれまで社員に自律的キャリアを考えて最後に、これだけは話したいということ本日は貴重な場をいただき、また、みな今野ということになりますね。そのあたりのご苦労もあるのではないでしょうか。小島 「ない」とはいえませんが、意外とうまくマインドセットできているメンバーが多いのか、60歳定年者の80%が再雇用を選んでおり、アンケート調査で活躍具合をたずねると、所属長の回答は、9割ぐらいの方々が期待通り、もしくは期待以上に活躍しているという調査結果も出ています。大塚 「いまの職場で長く働きたい」という人もいれば、社内で新しくチャレンジする人、あるいは社外へ行く人もいます。そういった、さまざまな色を持つ人たちを見て、後輩の社員が将来の自分の姿を考えられるような形にしておくのがよいのかなと思います。一色になってしまうと、なんとなくそこに引きずられてしまうので、多様な状態をどうつくっていくのかというところが大事ではないでしょうか。今野 マインドセットを変えてもらうために、3社とも共通して、50歳ぐらいでキャリア研修をされていますね。やはり年齢的には50歳ごろで実施するのがよいのでしょうか。大塚022(令和4)年から新たに45歳を対象とした研修も始めました。人生でも会社生活でも自律化のポイントは企業内労働市場の市場化特集生涯現役社会の実現に向けたシンポジウム〈東京会場〉21エルダー30歳ごろにも実施していたのですが、260歳から一般職に移ると、上司は元部下損害保険ジャパン株式会社人事部人材開発グループリーダーの髙田剛毅氏

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