エルダー2023年3月号
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いくつになっても仕事ができ、学べる場を提供いたところ、「仕事に関係なく一律で報酬が下がり、役職もなくなることに対し、非常にモチベーションが下がる」と話していました。考えてみれば、60歳はまだまだスキルも意欲も高い世代ですから、すぐに就業年齢の引上げに取り組みました。いわれますが、若い社員にもパソコンが得意ではない人はいますから、結局は人によるということです。年齢ではなく、固有の人材価値でその人を評価しようというのが、当グループの人事の基本的な考え方です。初の定年は従来通り60歳です。ここをキャリアデザインの節目として第一の定年を迎え、希望者全員に、一人ひとりの人材価値を再査定して再オファーを行い、再雇用契約を結びます。中一般的に、シニアはITリテラシーが低いと新たな制度では、定年を2回にしました。最「70歳就業時代におけるシニア活用戦略」 住す谷た猛たけし みに株式会社USENーNEXTHOLDINGSUSENーNEXTGROUPは、店舗にBGMを提供するUSENと、動画配信を行っているUーNEXTが、2017(平成29)年執行役員コーポレート統括部長「未来を今に近づける〝ソーシャルDX〟カンパニー」として、店舗サービス事業(タブレット型のレジやテーブルトップオーダーのシステムなど、飲食店や業務店のDX)や通信事業、業務用システム事業、コンテンツ配信事業、エネルギー事業を展開しています。現在、事業会社が25社あり、全体の従業員数は約5000人となっています。以前は、定年年齢が60歳で、同時に役職定年となり、希望者全員65歳まで、1年更新で契約社員として働く制度で、定年以降は給与が一律に下がり、成果に関係なく給与額は一律という内容でした。当時、60歳になる社員から話を聞令和4年度 生涯現役社会の実現に向けたシンポジウム成果に応じた報酬でやる気をアップ企業事例発表②《特徴的な取組み》●「定年延長制度」を2019(令和元)年9月よりスタート。キャリアデザインの節目として60歳で第一の定年を迎え、希望者には人材価値に応じて再査定・再オファーを行い、再雇用契約を結ぶ。その後、第二の定年となる70歳まで正社員として働くことが可能●年齢に関係なく、「貢献度」に応じた評価・査定を毎年実施し、報酬に反映。これにより、働く人たちのモチベーション低下を防ぎ、優秀な人材の確保を実現している●働き方改革に取り組み、グループ内のスカウト制度や公募制度、ジョブローテーションなどキャリア支援制度の充実も図っている特集生涯現役社会の実現に向けたシンポジウム〈東京会場〉25エルダー12月に経営統合して誕生しました。現在では60歳と70歳、2回の定年を設定11月25日70歳までの「定年延長制度」で

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