エルダー2023年3月号
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思います。当社においても、コピペはダメという方針で、当社らしい、当社に合う、何かしらのプラスアルファを考えながら、制度づくりを進めています。リスクを考えたり、シミュレーションをしたり、試行錯誤をくり返しています。苦労が多いのですが、トライ&エラーで1回やってみて、ダメなら少しずつ修正を加えていくというスタンスで取り組んでいます。今回の無期限の継続雇用制度も、まさに走りながら取り組んでいるところです。住谷 日本企業の人事は、すごく保守的だと思います。それは理由があるからなのですが、ただ、この保守的な人事を続けていては、この先の発展はないとみています。労働力人口も日本全体の人口も減っていきますので、国内市場は収縮していきます。ですから、日本の人事も変わらなければいけません。そこに革新性を求めたいと思っています。人事制度・施策において、何か新しいことをやろうと思ったら、とりあえずやってみることが大事だと思います。佐藤さんも話されていたように、トライ&エラーで、やってみてダメだったらやめればいいし、また新しくすればいい。そういった思い切りが大事なのだと思います。内田 ありがとうございます。倉重先生からも最後にメッセージをお願いします。倉重 最後のお2人の言葉は、聞いていてその通りだと思いました。本日のテーマは「この事例がいいから真似をしてください」ということではなく、みなさんの会社にとっての最善の施策の答えは、やはり現場にあるわけです。その課題について、社員と対話して決めていく、というところが極めて重要なのだと思います。もし、そこでどう考えたらいいかわからないというときは、一緒に考えましょう。内田 ありがとうございました。本日は、70歳就業時代のシニア活用について、先進的に進められている2社の取組みをご紹介いただき、また、高齢法の趣旨も考えながら、倉重先生からのお話もありました。みなさんのニーズに合った取組みを、走りながら考えて、トライ&エラーをくり返して、オリジナルの高齢者雇用のシステムをつくっていただければと思います。そして、会社とそこで働く人たち、高齢者だけではなく、将来高齢者になる社員のみなさんも含めて、幸せになれる仕組みをつくっていくことにつながるのではと思います。本日はありがとうございました。2023.332株式会社USEN-NEXT HOLDINGS執行役員コーポレート統括部長の住谷猛氏

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