エルダー2023年3月号
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を耳にします。ましてや高齢社員ともなれば「過去の経験をもとに、自分で対応してくれるだろう」、「先が見えてきた層なので対象外」など、教育対象から外されるケースがあります。た対応が常に求められます。現状のままでは変化を乗り越えられず、先々で困難に直面することが想像されます。そのように考えるならば、上司は「高齢社員にも適切な教育は必要である」と考えるべきです。よって獲得してきたスキル・ノウハウも、残念ながら時代の流れとともに陳腐化してしまうことがあります。同様に、長年にわたって残してきた成果も、いまでは評価に値しないと厳しい声が上がることもあります。過去へのこだわりがあるのは察することができるものの、現実的には新たに未来を創る気持ちへの切り替えが必要であると理解してもらうことが重要です。がない」という言葉をさまざまな場面で耳にししかし環境変化はくり返し生じ、それに応じまた、高齢社員自身が過去の努力や経験にさらに、昨今年齢を問わず社員からの「自信2第回1前はじめに回は、「高齢社員を取り巻く現状を確認すると同時に、活性化を図るためには年下上司による年上部下のマネジメントがポイントである」、という内容をお伝えしました。では、高齢社員の活性化はどのように進めればよいのでしょうか。今回は年下上司からの具体的なアプローチ方法をご紹介します。2自教育対象者という認識分よりも年齢が上、なかには元上司という方々が部下となれば、やりにくさを感じる管理職の方は少なくないでしょう。しかし、組織においてはこのような状況もあり得ることと前向きにとらえ、それぞれの役割を遂行することが求められます。新人研修や管理職を対象とした研修は行うものの、ほかは手つかずになっているという状況高齢社員も年下上司からのアプローチ方法①2023.342 役職定年や定年後再雇用により、かつての上司だった高齢社員が部下となるケースなど、逆転する人間関係に戸惑いながら業務にあたっている管理職は少なくありません。しかし、豊富な知識や経験を持つ高齢社員にその能力を発揮してもらい、戦力として活躍してもらうためには、管理職の役割が重要なのはいうまでもありません。当連載では、高齢者雇用を推進するうえで重要なキーマンである管理職の支援のあり方について解説していきます。株式会社新経営サービス 人材開発部 シニアコンサルタント岡野 隆宏岡野 隆宏株式会社新経営サービス 人材開発部 シニアコンサルタント高齢社員活躍のキーマン管理職支援をはじめよう!管理職支援はじめよう!

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