エルダー2023年3月号
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働くための脳力アップトレーニング!第69回2023.364⓫<❿< ❾> ❽< ❼< ❻> ❺< ❹> ❸> ❷< ❶< 【問題の答え】篠原菊紀(しのはら・きくのり)1960(昭和35)年、長野県生まれ。公立諏訪東京理科大学医療介護健康工学部門長。健康教育、脳科学が専門。脳計測器多チャンネルNIRSを使って、脳活動を調べている。『中高年のための脳トレーニング』(NHK出版)など著書多数。そこで、おすすめなのが今回のようなワーキングメモリを鍛えるトレーニングです。ワーキング(作業)大切なのは記憶を引き出す力、その訓練記憶には「記銘」、「保持」、「想起」の三つの段階があります。記銘は覚えること、保持はその記憶を保つこと、想起はその記憶を引き出すことです。この想起の力が衰えると、いわゆるど忘れや物忘れが増えます。よくよく考えたり、何かのきっかけがあれば思い出すことはできるので、記銘や保持は大丈夫でも、想起に問題が生じているのです。のためのメモリ(記憶)。ちょっと覚えておいて、あれこれする力です。ちょっとした計算は、嫌でも脳にメモしながら知的作業をすることになります。ワーキングメモリの力は、18〜25歳くらいをピークに、加齢とともに低下しやすいことが知られています。しかし一方で、トレーニングすることによって、その能力が上がることもわかっています。記憶を想起する力を、しっかりと鍛えましょう。左右に並んだ式を計算して、どちらが大きいか□に不等号(左が大きければ>、右が大きければ<)を書き込んでください。1 13+4□9+92 23−16□17−93 5+8+3□21−4−24 17+2+4□6+8+85 7+5+8□7×3628−14−6□5×2−37 3×4+12□5×5828−9−12□6×2−49 8×4□19−6+1810 7×4−13□2+11+311 5×9−28□4×9÷2 今回は計算を使った脳トレです。短い時間、脳に記憶して比較などをするときは、脳の前頭前野が深くかかわるワーキングメモリ(作業記憶)が使われます。この機能は、加齢にともない低下しやすいのですが、鍛えることで能力が高まるといわれています。日常生活で計算が必要な際は紙などにメモをするのではなく、脳にメモしてチャレンジしてみましょう。目標目標00分5分どちらが大きい?

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