エルダー2023年4月号
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 石い田だ茂しげる「70歳までの就業機会の確保に向けた〝生涯キャリア形成〟」ポラスグループポラス株式会社人事部長インテリア、プレカット(建材加工)など、住まいにかかわる事業に幅広く取り組んでいます。社員数は、グループ全体で4383人。平均年齢は35・3歳と比較的若く、ベテラン層は、となっています(2022年11月時点)。総合職で60歳定年以降、再雇用で働いている社員は現在約70人ですが、今後5年間で新たに90人近くが定年を迎える予定です。改正労働契約法やパートタイム・有期雇用労働法の成立を機に、2016年度に人事制度を改定し、コース別人事制度を整備しました。それまでは、正社員・準社員という区分を設け就業規則で定めていましたが、そうした格差をな令和4年度生涯現役社会の実現に向けたシンポジウム正社員・準社員といった区別をなくし役割や働き方で六つのコースに分ける企業事例発表①取り組み《特徴的な取組み》2016(平成28)年度より、正社員・準社員の区分をなくし、すべての社員を対象とする「コース別人事制度」を導入。役割や働き方を明確にして六つのコースを設けた●定年60歳。60歳以降は、定年後再雇用のE(エクスペリエンス)コースで65歳まで、条件を満たせば70歳まで再雇用する制度を整備●企業内大学「ポラスアカデミー」を2019(令和元)年に開校。リスキリングを推進し、ミドル・シニア層には特に適応力の向上を期待している し●当社は、1969(昭和44)年に創業しました。創業から半世紀を超え、今後も成長し、100年を超えてもなお続く企業を目ざしています。ポラスグループは26社で構成され、新築住宅の供給事業をはじめ、リフォーム、賃貸・管理、くし、だれもが重要なパートナーであると定義しました。また、採用の強化や仕事の充実感を高めて、定着化と戦力化をうながそうと考え、正社員・準社員のくくりをなくし、役割や働き方の違いに基づく六つのコースで分けていく制度を導入しました。同時に、処遇・待遇面で生じていた格差を緩和していくことも進めました。ス」、「P(プロフェッショナル)コース」は、総合職です。また、年齢を問わず、病気を患うなど事情のある社員が少しずつ増えてきていたことから、本人の希望に合わせて多様な働き方を選択することができる「D(ダイバーシティ)コース」を設けました。「E(エクスペリエンス)コース」は、長年の職務経験を後継者や若年者に継承しつつ、自らも間接的な組織マネジメントや実務遂行を担当する者で、60歳定年後の再六つのコースのうち、「M(マネジメント)コー50代が700人、60代が305人、70代が1人70歳までの就業機会確保に向けた

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